「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

10月を前に

7月ごろから、いろいろと考えさせられることがありました。
今回まず、結論から記します。


10月以降ですが、料金の値上げはありません。9月1日に改定しており、対象によって、少しですが値上げと値下げになりました。概ね「週末や繁忙期のほうが下がった」ので、現時点では「下がったケース」の予約が多いです。


ただし「女性グループを個室で受理した場合」について改定した部分は、元に戻すことも考えています(一般個室と同じ様式に戻す方針)。
この点は「一人当たりの料金」か「部屋単位の料金」か、による考え方の違いも含めたことで、根本的に「コンセプトと料金を対比させたい(合う人ほど安く)」でありたい中、何が最善かが一概に定めにくいです。9月「最も下げたパターンでの予約」が2組ありましたが「狙い」とは少しずれがありました。
9月から「繁忙期料金の追加」を廃止しましたが、これも「人が多くなる分、ご不便をかけることもある」反面「ほかが空いていないから、という消去法で泊まられる人もいる」わけで「全体の構成がどうなるか」も当日まで分かりません。これも再検討の余地を感じています。


いずれにしても「予約ルールの遵守を前提」「コンセプトとの対比」を原則として、良心的にしたいとは思います。


また、キャッシュレス対応は行いません。
「無料サービスを生かしていただくこと」を強化しているのは、もともとキャッシュレス反対の意向からでもありますので、宿泊者に対しては、さらにサービス面を強化し、独自の「還元」に努めます。


《割引特典》も一部精査しましたが、新たに付け加える予定もあります。これについては時期に関係なく、定まったら随時、対応させます。


8月、9月と、繁忙期に台風の影響を受け、かなりのキャンセルがありました。
週末や繁忙期はファミリー主体になるので、どうしても小さい子ども連れのご家族はキャンセルになりやすく、8月は微減で済みましたが、9月は前年より10人前後の減少になりそうです。
また、増税を控える10月の予約も伸びておりません。リニューアル以降「観光客自体が休日・繁忙期への集中が顕著」でしたが、ゴールデンウィーク以降「平日の落ち込み」が目立ちます。
災害は致し方ありませんが、それ以外の要素は考え直したいところもあります。


昨年9~10月は、アニメ放映や水木しげるロードのリニューアル効果などで、想定目標とほぼ同数、さらに出雲の神迎祭が3連休と重なった11月は約30人プラスでした。その分のマイナスで済めば上出来かもしれませんが、9月と10月は2~3割減、11月は前年の半分以下になる懸念もあります。


その理由として、今、明らかに客層の変化が著しくなったのを感じています。
今夏は「1室で収まらない人数でのご利用希望」の問い合わせが多発しました。
実際、観光客は複数のご家族の同行や、人数の多い大人のグループが目に付くようになってきています。さらに平均年齢の上昇化も感じます。
基本方針と建物の構造上の観点から「同一グループでの2室利用」は基本的に受理していません(閑散期は可ですが、通算で2回しかありません)。住居兼での管理のため、貸し切りも行っておりません。受け入れてもおそらく、うちの方向性とは合わないと感じますし、自分が描く「自由や緩さ」とも相違が出ます。


うちは、特に一人旅に関しては、海外のゲストハウスや、日本ではユースホステルや民宿、山荘などを好むタイプに合う感じですが、このタイプは、旅・観光における「目的地(場所)」への“想い”が強めなので「まちの観光色が濃い雰囲気の下で集う感じ」になじむのだと感じます(自分もその傾向なので、似たタイプが集まるとも言えます)。
ゲストハウス未経験者の割合も高いほうだと思いますが、こちらは「アニメファン、水木ファン」が主。古い資料類を喜んでいただける傾向です(こんなのがたくさんありますので)。

20年前は、ファミリーこそ多少いたものの団体で来るような場所ではなく、個人客、少人数での旅行者が圧倒的でした。自分もそうでしたが「コアなまちのファン」が多かったです。今は、団体ツアーの増加もですが「個別に来られる場合も人数の多いグループが増加」しています。
また、必然的に鉄道利用者の比率が下がっています。


そのため、滞在時間、目的地意識、楽しみ方――なども、かなり変化しました。これはアニメの影響よりも、リニューアルによる「テーマパーク化」が大きいと思います。


特に「一人旅」としての宿泊者は、比率としては減っています。10連休となったゴールデンウィークが増加しただけで、ほかの月は微減。アニメファン、水木ファンは前年並みご宿泊いただいていますが「広域旅」は減りました(これは一畑バスの松江―境港シャトルバスの本数減少も要因です)。
また「寝るだけの利用」や「直前予約」が明らかに減りました(これについては減らしたい意向もありました)。うちは「事前やり取り」を明確に行うことで初めて満足度も上がる感じなので、(特にOTAからの)直前や当日予約の人とは合わないケースもあります。
まち全体を見ても、20~30代の男性の一人旅は、バイクや自転車の長旅以外は見掛けなくなりましたし、。女性客も一人旅の平均年齢は、2~3年前と比べても高くなっています。


一方で「女性グループ」に関しては、現時点で昨年1年間の入り込み数と同じ。アニメファン、水木ファンのご利用は「女性2人組」が多く、自社ホームページからの予約率が高めです。出雲などからの流れで入ってくるケースもあります。また「子ども連れのご家族」も、台風の影響がなければ「昨年並みか、それ以上」になったはずでした。


「一人旅のスタイルと、リニューアルによって変わったまちの雰囲気とが、合致しづらくなっている」とも思えます。


来年「東京オリンピック以降は大きな経済不況も懸念される」とも言われています。また、自然災害の増加、人口減少や高齢化なども圧し掛かってきます。
現状に対して、本来なら、時世の変化や流行に合わせていくのが良いのだと思いますが、コンセプトとは外れますし、自分が「個人の観光客として、まちのファンとしての目線で捉えてきた」のもあって「目的地意識の高い個人客」に響かせたいと思って運営していくことは変えないつもりです。


ゴールデンウィーク以降はリピーター率が高いですし、6月が少しミスマッチがあったため予約後の対応を変えたので、7~9月に関しては、少なくとも表面的には「合わない」と感じられてしまうケースは少なかったと思います(内心は分かりませんが)。


「全体的な変化の影響を受けていること」に対して、宿としてではなく「長期的な観光振興」として見た時、既に危機感を覚えなければならない状況に来ています。
増税などに対しては「静観」で進めますが、大幅な見直しも考えています。