「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

出雲の観光スポット①「旧大社駅」

「出雲」と言えば大抵の人が「出雲大社」を思い浮かべますが、では「ほかの見どころは?」となると意外と知らない人が多く、うちにご宿泊いただいた旅人さんに聞くと「明日は出雲大社に行くけど、ほかは決めていない」という声が多く返ってきます。


そこでいろいろな提案をする際、うちの客層的に人気なのは「旧大社駅」「日御碕」「古代出雲歴史博物館」あたり。
博物館は出雲大社のすぐ脇にあるのでセットで考えられ、日御碕はバスか車での移動。そのため、一人旅だと「旧大社駅」に行かれる人が多くなります。歴史や遺産に関心を示すあたり、流行や他人軸の評価よりも自分の感性を大切にされている感じで、うれしく思います。


出雲駅伝の翌日、10月15日は、風は強かったものの素晴らしい晴天に恵まれたので、数軒あいさつ回りをした後「旧大社駅」へ足を運びました。初めて旅したのは20年近く前ですが、それから少なくとも10回以上は訪ねており「いつ行っても変わらない美しさが保たれている」安心感と存在感に癒されます。


一畑電車の出雲大社前駅から約1キロほど、出雲大社とは逆方向に歩いた場所にある「旧大社駅」。
駅舎は1912(明治45)年、国鉄大社線の開通により開業、1924(大正13)年に改築された、純日本風の木造平屋建て建築です。

大社線は、出雲大社ご参拝の「玄関口」として1951(昭和26)年から急行列車が運行され、1985(昭和60)年まで急行・特急列車が走っていました。この駅から出雲大社に向けて歩くと、ちゃんと「一の鳥居」から順に潜ることになります。
そんな参拝者でにぎわった大社駅も、車社会の波に押されて利用者が大幅に減少し、国鉄からJRに変わってすぐの1990(平成2)年に廃止。終着点の駅舎だけは保存され、1997(平成9)年「島根県有形文化財」、2004(平成16)年「国の重要文化財」、2009(平成21)年「近代化産業遺産」に指定されています。


重厚で迫力のある外観、広い構内と高い天井。構内からホーム跡に出ると蒸気機関車が展示保存されており、レール越しに出雲大社の「一の鳥居」が見えます。
「昭和」を醸し出す、手を加えられていない原風景と、人がいないと、ひっそりと静まった空間。「居心地の良さ」は抜群です。


車やバイク、あるいは団体観光バスで来られる人が多いのは少し残念ですが、魅力あふれる「昭和の遺産」で、多くの人に知ってほしいと願っています。


ただ、現状に対して一つ不満を述べると、次の写真にある「タッチして100倍楽しむのにゃ」の設置場所。はっきり言って、建物の美観を損なっています。歴史ある美しい建物に「余計なものが映り込んでしまう」ので、ヒストリーパネルがある場所か景観に影響しない屋外に移すなど、配慮してほしいと願います(出雲市の観光協会に提案済み)。