「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

2019年のデータ+α

開業から3年4か月、延べ宿泊人数が1400人に達しました。台風の影響などもあり8~11月が前年比で約15%減となりましたが、12月は前年の倍に増え(前年が少なすぎました)、今夏には「余裕」と思いながらも10月末の時点では「厳しいかも」となった延べ1400人を、ギリギリ超えることができました。


今年は昨年と比べ、ファミリーの比率が1割近く上がりました。
ファミリーは約95%が「アニメなどで子どもが鬼太郎に興味を持ったため」。目的が明確で、概ね「半日滞在」です。昨年は未就学児が多かったですが、今年は小学校1~2年生が多くなりました。残り5%がスポーツの試合か、隠岐への帰省。こちらは中学生が多めです。


一方で、男女混合のグループ利用やご夫婦が減少、というか、皆無に近くなりました。
雰囲気としても「大人数の大人のグループや、年配のご夫婦向け」ではないので、この客層を取り入れていく考えはありません。グループでの問い合わせは多いのですが「2室利用は学生のみ可」と定めたので、今年は1件しかありません。


女性ドミは、人数的には昨年より微増ですが、比率は下がっています。
3~5月が多かった一方で、8月以降はすべての月で減少。「水木先生や作品の熱心なファン」と「隠岐や美保関への旅人」が増えましたが、「山陰縦断」的な感じの人は減りました。
3月以降「松江―境港の直通バス」の本数が半減し「縁結びパーフェクトチケット」の活用者が減ったことと、リニューアル&アニメの影響で昨年下半期がやや多めだったのもあります。
2人組は20代のゲストハウス初心者が多く「水木ファン度が高め」。一人旅は平均年齢が高くなっており、30~50代が増えていますが、学生や20代の利用率が下がっています。雰囲気的なものとしては現状で良いと思っていますが、学生はもう少し増えてほしいと願っています(特に卒論など「学ぶ」ご利用を望みます)。


延べ人数は約75人、実人数は約40人増加。
ゴールデンウィークが前年比で約70人多く、この“貯金”だけ。上半期は2月がマイナス1人だった以外は各月で増加しましたが、台風の影響により8~10月は5~20%減。昨年は出雲大社の神迎祭が祝日と重なって恩恵を受けた11月は約40%減と、厳しい状態でした。
11月が大きく下がるのは織り込み済みでしたが、お盆や3連休に台風が重なったのは痛手。1月、7月、12月が総定数を上回ったので何とかプラスが残りましたが、採算ラインには及んでいません。
幸いにも12月は昨年の入り込み数を超えましたので「終わり良ければ」となりそうです。


また、昨年は連泊が4%ほどしかなかったのが、今年は10%強と増えたのは大きいです。8月は特にリピーターが多くなり、そのうちの70%ほどに連泊していただきました。しかも、2年ぶりに来られたご家族1組を除き「1年以内に再訪」ばかりです。
4連泊以上が皆無になったのに(後述)、実人数に対し延べ人数が35人ほど多いのは「2連泊の増加」です。
昨年は、ブームを受けて「近隣から1泊」が多かったのですが、今年は少し落ち着き「本質的なファン」が多くなった感じ。それにより「一人旅で来た人が友人を連れて」「同じ日に泊まられた家族同士が、示し合わせて再訪」などもありました。
昨年まで毎年1組以上入っていた4連泊以上はなく、今年は3連泊が最高で、しかも3組7人のみでしたが、宿の方向性として「2泊の人は増えてほしい」ものの「長期滞在型ではない」ので、傾向としてはこれでいいと思います。


男女比は昨年より少し女性が多め。「男性30%弱:女性70%強」です(昨年は男性が約32%)。子どもの男女比は3年間ほぼ同じで、未就学児は男女ほぼ同数、小学生は男児が55%くらいと多く、中学生は、総数は少ないですが女子が70%超。
ファミリーが増えたのに総数で女性の比率が少し上がったのは、昨年よりも「母子旅」が多いため。「父子旅」も昨年より増加しているのですが、昨年は「ご夫婦そろって」が多かったのに対し、今年は「片親率」が非常に高いです。昨年は殆どなかった「+祖母」や「+姉妹」が、今年は増えたのもあります。ちなみに一昨年は母子旅が多めで、子ども連れに関しては今年と同じ傾向でした。
昨年は特に夏~秋にかけて、最も「ブーム」を受けましたが、「片親の場合よりご夫婦そろってのほうが、予約が早めに入る」のと、今年はOTAでの販売を「少し遅らせた」ことが理由。「ご夫婦+子どもはOTAからの予約が大半」なのに対し「母子旅は公式ホームページからの予約が多い」のです(父子旅はOTAが多め)。
このあたりにも「男女での宿の探し方や捉え方の違い」が明確に分かります。一昨年はOTAの利用が少ないので、今年と同じ傾向だったと言えます。
あと、昨年より「男女混合グループとご夫婦のみでのご利用が減少」しているので、男性の比率が下がったとも言えます。


また「ファンとしての密度が濃いのは圧倒的に女性」(大人も子どもも)というのもあり「ファミリーの連泊も女児連れのほうが多い」ので、今年は「延べ入り込み数」としては女性の比率が0.5%ほど上がりました(一昨年と昨年はほぼ変わらず)。


このあたりは以前にも記しましたが、男性ドミを設けていた17年春までに来られた人の再訪はゼロ。「リニューアル後に、また来てください」に繋がっていないのは、やはり「宿泊者同士の相性が整わなかったこと」にあると感じています。男性客は「水木しげるロードの観光目的でない人が多い」ために、子ども連れのご家族との相性が合わないケースが多発し「水木色、観光色の濃いコミュニティスペースの雰囲気」とも合いませんでした(若者が少なく50代以上が多かったのもあります)。
一方で、ファミリー主体とした18年夏以降に来られた人のリピート率が高め(ファミリーも女性客も)。「子ども連れ2組で揃え、気遣いを少なくしたこと」と「水木しげるロード観光が目的の人で固めること」で、女性ドミの客層も含めて「相性」が良くなり、再訪に繋がっていると言えます。
「子ども歓迎、優先」の方針は賛否両論、批判もありますが「地域性」には最も適していますし、ある意味、宿泊者同士の交流がある宿が抱える課題を取り除く要因にもなっています。
「客層が揃うほうが雰囲気がまとまる」のは確かですし「子どもとの相性」を考えても、この点は成果だと思っています。


今年は、とにかく「濃い鬼太郎アニメのファン」が増えました。20代の社会人が主です。これはファン同士の繋がりと、イベントの際は特化した集客に努めたことにあります。20代や学生は年々減っているのですが「密度」は濃くなっています。
この層は「目的地意識」が非常に強く「水木しげるロードだけを楽しむ感じで、連泊率およびリピーター率が高くなる」ので、好感が持てる存在です。


一方で、予約ルールをさらに厳密化したうえに「少し見つけにくくなった」ので、一般的な旅行者の利用は減りました。大手の予約サイトに登録すると「宿の特徴を確認せずに電話して来られる人」や「直接来られる人」が増えてしまうため廃止。採算ラインに届いていない状態なので新規集客は必要ですが、客層の変化に伴い、リスク回避に重点を置いています。
そんな状況のため「個性の強い旅人」は減りました。宿自体が増加したことや、予約制限による影響もありますが「旅の“目的地”として、水木しげるロードが“響かなくなっている”」のもあると感じています。
うちは「まちのファンに繋がる人向け」を基軸にしたいので、濃い旅人が減るのは寂しい反面、「日本一周などの長旅タイプ」よりは「2泊3日の旅を年10回タイプ」のほうが合う感じではあり、割り切るしかないとも思っています。


来年については「確実に減少する」と思っています。
はっきり言って「弱気宣言」です。キャッシュレス対応は行いませんし、他人軸の情報も広げていませんし、流行のスタイルとも反発していますから「新規開拓」に繋がりにくい状態です、
また「鬼太郎のアニメ」が想定どおり来年3月で終了したら、ブームは一区切りつきます。「本質的なファン」は一定数見込めますが、総合的には、特に閑散期の平日が極端に厳しくなると思います。韓国からの飛行機や定期船が廃止され「ほかの宿が、空室が増えたために割引したり宣伝強化している」のも影響し始めています(うち自体は韓国人の利用は、今年は20人に満たなかったですが「ほかが取れなくて日本人観光客が廻ってきたケース」がありましたので)。
さらに、予約ルールを厳密化しているので「宿泊を受理しなかった人」から印象は、さらに悪化するかもしれません。
ですが、単に集客を増やすだけの媚びるような策は講じません。地域観光への視点も含めて「本質」に拘ります。「宿の集客=水木しげるロードの魅力」として比例して捉えていきます。
赤字を拡大するだけになるかもしれませんが「実際にご宿泊いただいた人同士の相性や雰囲気は良くなっている」ので、この点を守ることに徹します。


目標数は、立てません。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを“本質的”に楽しむ」、そのサポート空間としてご利用いただければ幸いです。