「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

水木先生の一周忌を終えて

あらためて、水木しげる先生の一周忌の話。


11月27日(日)と命日の30日(水)、有志が集まってテントブースをつくり、水木先生への“想い”を記していただくメッセージスペースを設け、缶バッジの無料制作も行った。もちろん、自作の「折り紙目玉おやじ」も提供。
27日は終日、雨が降り、特に午後は散策する人も減ってしまったが、前日から来ていた和歌山からの男女3人組をはじめ、家族連れが多数。単に絵が書きたいだけの子どももおり、趣旨が伝わらなかったかもしれなかった。ほとんどが水木先生の命日を知らずに来ていた感じだった。


この日のメッセージ写真を5枚。最初2枚の「べとべとさん、一反木綿、ねずみ男、死神」は和歌山からの男性2人によるもの(女性はその間ずっとマンガ読んでた)。「砂掛け婆」は中学生くらいの女の子の作品。ほか、すてきなメッセージの中に、子どもたちのほのぼのとした絵が混ざっている。


30日は天候が回復したが、週半ばで人はまばら。
とは言え、日曜日に比べると命日と知ってきている人も多く、大人が主流だったこともあって、ちゃんとしたメッセージが多かった。
岡山からの親子は、娘さん(20歳代後半くらい?)が水木先生の大ファンで、何度も日帰りで来ているそう。特に「悪魔くん」が好きらしく、絵を描きながらマニアックな“語り”を入れながら書いてくださった。
大阪からの親子もリピーターで、3月に来られたそうだ(1日違いでニアミスだったらしい)。こちらも水木作品に詳しく、鬼太郎の主要キャラクターを描いた横に「怪奇オリンピック一緒に見ましょうよ」と記したのがすてきすぎた(分からない人は「墓場鬼太郎」を読んで!)。
この2組は熱心なファン。こういった層に飽きられない町づくりが大切だ。
ほか、岩手からの女性、神奈川からの3人組、横浜や千葉県銚子、東響と調布市からのグループなどが、すてきなメッセージや絵を遺してくださった。


写真は、1枚目が岡山からの親子。2枚目が大阪からの親子。ほか、さすが「大人の絵と言葉」が並び、27日のに比べてかなり落ち着いたものになった。

また、この日は水木しげる記念館前に献花台が置かれ、入館者には記念品(ちっちゃなキャラメル2個だけ!)と特別入館券(これは良かった!)が渡されたが、はっきり言って「マスコミ向けのパフォーマンス」。観光案内所には「命日」の告知もなく、いつも通り淡々と業務をこなしているだけだった。


さて12月。
境港は、すっかり閑散期に突入している。
11月の宿泊者数は1ケタに終わった。前半は「3件連続キャンセル」で10人以上のマイナスが出てしまい、特に12日は「当日予約→不泊」という酷いのも出てしまった。10月もそうだったが、団体予約が2件あったものの、7人で貸し切りになってしまう構成だったり、その日に限ってほかに1人予約があって受け入れできなかったり、どうも4人以上のグループには縁がない。「4人部屋×3室」という構成が生かせていない状況だ(ちなみに貸し切りは不可)。
さらに、宿泊いただいた人が急性アレルギーの症状が出て救急搬送する事態もあった。幸い、翌日には回復して無事に帰宅されたが「水木しげるロードだけを楽しみに来てくださった旅人」だっただけに残念だ。また、宿のコンセプトも誤解を受けてマニア層から批判されたり(マニア向けの宿にするつもりはないのでいいけれど)、いろんな面でマイナスに転じた感じだ。


この先2月ごろまでは閑散期になってしまうが、来てくださった旅人に楽しんでいただきながら一緒に楽しみ、境港の魅力を発信する“種まき”に努めていく時期としよう。
とりあず月が替わったので、気を取り直していこう――。

11月26日(土)~30日(水)はすべて300円割引

再三、載せていますように、水木しげる先生が亡くなられて、間もなく1年がたちます。
11月30日は一周忌。ですが、境港市や観光協会、水木しげるロード振興会としては追悼や感謝の意を占める催しを行いません。そこで、27日(日)と30日(水)に、有志で小規模の催しを企画しています。


個人的には、水木先生の功績や水木しげるロードの原点をきちっとした形で伝える催しにしたいのですが、諸事情により難しい状況ですので、できる限りのことで、その日に来てくださる人をもてなしていこうと考えています。


おそらく、ほとんどの人が命日を知らずに来られるでしょう。
本当のファン層を失いかけている今の水木しげるロードの動向では致し方ないことですが、それだけに催しを行って参加していただいたとしても、水木先生の功績や想いを分かってもらえるのか、その時の楽しさだけで終わってしまうのではないか、「次」に繋がるのか、少し懸念は残ります。最大限、何ができるのか、当日まで考えていきます。


「ゲストハウス“縁”in鳥取境港」としては、一周忌を祈念して、11月26日(土)~30日(水)は、すべての宿泊者を300円割引します。

http://guesthouse-en.jimdo.com/2016/11/11/11月26日-土-30日-水-のご宿泊について/


宿のコンセプトとして、私は何よりも「境港・水木しげるロードを楽しみたい人に泊まっていただきたい」と思っています。
先月末以降、この方向性が、いわゆる「ゲストハウスそのものが好きな層」から誤解を招くことがあり、批判も受けています。しかし、私は生粋の「旅好き」として、「埋もれかけている境港の魅力を、旅人に楽しんでほしい」からこそ、この空間を展開しているのです。特に今回の一周忌のような大切な“刻”ほど、境港に来てくださる人を大切にしていきたいと思っています。


境港での地域交流

15日の記事で紹介したお二人が、手づくり体験をする前の話。


境港駅前のホテルに宿泊していたお二人が20時ごろにうちの宿に寄り「近くでおいしい店ないですか?」と聞かれたので、近くにある海鮮のお店を紹介した。
22時近くになって「妖怪ショップゲゲゲ」に来られたので話を聞くと「隣に座っていた人がお寿司をくださった」とのこと。写真を見せていただくと、豪華な盛り合わせだった。
その後に手づくり体験をしながら、2時間くらい妖怪や水木漫画、ロードの話などで盛り上がって、気が付いたら日付が変わっていた。


うちに泊まった人の中にも、夜に食べに行った店で「地元の人と話が盛り上がって、ごちそうしていただいた」という人がいる。皆、そのことをうれしそうに話してくれる。


これこそが「地域交流」!
境港は古くからの港町なので、昔から観光以外で地域外からの人が入ってきていた。だから、地元の飲食店などで集まる人が結構フレンドリー。見知らぬ人にごちそうしてもらうようなことが普通にある。
飲食店や土産物店で地域交流ができるのが、境港・水木しげるロードの魅力の一つだ。


うちは、宿泊者がいる時間帯に地域住民の立ち入りはできない。
それだけを言うと「交流を楽しめる宿じゃない」と思われるかもしれない。
だが、旅人でない地域住民が宿内に入ると、賛否を宿泊者側が決めることができない。飲食店での交流や手づくり体験なら、好むか好まざるかは宿泊者側が選択できる。


宿の中では「旅人同士」で「旅」という一つのテーマに基づいたコミュニケーションに徹して「偶然性」と「対等性」を重視した空間づくりを目指す。
そして、宿の外で地域を楽しむ。
境港のゲストハウスだからこそ、そのスタンスを貫きたい――。

オリジナル妖怪づくりを体験していただきました

14日の夕方お会いした、大阪からの旅人さん(^^)/~~~


ぬりかべ大好きなおねーさんと、因島出身の彼。二人とも鬼太郎の漫画だけでなく妖怪にも詳しく、野々村さんちで話が盛り上がって、夜に“オリジナルぬりかべ”の制作を楽しんでいただきました!


水木しげるロードを心から満喫してくださっていて、とてもありがたいです。
今度来るときはうちに泊まって、もっと楽しんでいただきたいもの。そのためにも、もっともっと楽しい町にしていかなければ!


被り物の写真、夜はまた怖さが増す感じ(*^^*)

↓↓↓こんな感じで体験できるんで、ぜひ泊まりで遊びに来てください!(^^)!

境港に宿泊してできる体験

水木しげるロードは、水木先生の遊び心から生まれた、水木作品ワールドに徹底して楽しさを追求した町。ハード面のさまざまな仕掛けは増え続けており、今年度内に始まるリニューアル計画によって、さらに強調される予定だ。
一方で10年ほど前から、積み重ねてきた楽しいイベントが徐々に廃止され、地域住民と観光客とのコミュニケーションが薄れてきたため、ソフト面の「楽しさ」は落ち込んでいる。20数年かけて積み上げてきたロードの歴史を知らない、ただ儲けるだけのために店を始めた人も多くなった。るるぶやまっぷるなどの雑誌の紹介方法が拙く、観光客の滞在時間が短くなっているため、本来の楽しさを伝えきれないのも問題点となっている。


そこで、境港に泊まれば下記のような体験ができることを紹介しよう。


私の宿から徒歩1分、水木しげるロードの妖怪神社の隣に「妖怪ショップゲゲゲ」という店がある。

店主は初代の水木しげるロード振興会長で、私はいつも旅人として立ち寄ってきた。10数年以上前からの付き合いになる、ロード内で最も世話になっている店だ。ほとんどの日を早朝から深夜まで営業していて、最盛期は夜遅くでもたくさんの旅人が集っていた。


いかにも妖怪が住んでいそうな外観と、店主が自ら考えて作っているオリジナル商品がたくさん並び、工房で制作風景を見ることもできる店内。

主に週末にお借りして観光客に楽しんでいただいている被り物をはじめ、手づくりの「妖怪ポスト」や蓋が開け閉めできる、ちょっとツッコミどころもある「顔出しパネル」、目玉おやじの誕生シーンや初期の漫画に登場した鬼太郎の姿などを作った「オリジナル作品集」など、小奇麗なだけの新しい店とは違って、水木しげるロードの楽しさを凝縮したような空間になっているのが魅力だ。

この店では、蓄光の粘土を使ったオリジナルの妖怪ストラップを、無料で作る体験ができる。
私の宿に泊まった人にも体験していただいており、好評だ。
所要時間は1時間も要らないが、乾燥させてからでないと仕上げられないため、「夜に作成して翌日に仕上げ」「朝早く作成して夕方以降に仕上げ」となるため、宿泊して夜に体験させていただくのがベスト。

水木しげるロードに関するさまざまな話を聞きながらのんびり過ごせる空間でもあるので、工房の机にはたくさんの旅人からのメッセージが残されている。
最近は上記の問題点により体験される人が減っているので、夜の水木しげるロードや海鮮丼などを堪能するとともに、立ち寄ってほしいと願う。


宿泊者には、ぜひ自分だけの「オリジナル妖怪」を連れて帰ってほしい!