アーケード撤去が決定
「水木しげるロード」の東端にあたり「水木しげる記念館」がある本町商店街のアーケード撤去が決まりました。
水木しげるロードの大リニューアル計画にあたって、この「アーケード撤去」がどうなるか、大きなカギを握ると思っていました。ブロンズ像の再配置だけでは、現状の問題点を改善できるとはいいがたく、アーケードをなくすことで初めてリニューアル成功につながると考えていました。
本町商店街は、もともと「水木しげるロード」ではありませんでした。記念館がないころは、境港駅からアーケードの手前までが「水木しげるロード」だったのです。記念館ができてから加わった感じで、いわば「おいしいところ取り」した形なのです。
しかし現在、団体ツアーの添乗員などは「記念館がある本町商店街が、水木しげるロードのメーン」だと「勘違い」している人も多くいます。訪れる観光客も、特に車で来られる人はロードの全体像を把握していないケースが多く、休日は記念館前で記念撮影会を行うなど、いつの間にかアーケード内が主役になってしまいました。
今、アーケード内は、本来は車が通る道にもかかわらず歩行者が平気で車道を歩き、酷い時には道の真ん中で着ぐるみと記念撮影する光景も見られます。休日は”無法地帯”と化しているのです。
この状況は、例えどれだけ力を入れてリニューアル工事をしても、アーケードがある限りは変わらないのではないかと危惧していました。
町づくりのコンセプトを守り伝える「原点回帰」こそ、リニューアルにおいて最も大切です。少なくとも撤去によって、アーケードの”特別感”はなくなります。これで「水木作品のブロンズ像」が集まる駅周辺が起点となる流れができると思います。
また、アーケードがなくなることで「外」で雨風や暑さ寒さをしのげる場所が減ります。不便もありますが、もともとの町づくりの目的は「店に入ってコミュニケーションを取り、町とのふれあいを楽しむこと」。そんな雰囲気が少しでも戻れば、と願います。
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