「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

「町づくりの原点を守り伝える宿」として――

先日、卒業論文で「水木しげるロードの町づくり」を取り上げるために来られた山口県の大学生2名にご利用いただき、その際に「町づくり」や「観光振興」に関する本を図書館で借りてきて、自分もいろいろ読んでみました。


自分は「水木しげるロードの町づくり」に惹かれて、観光客として何度も訪れていたのがきっかけでの移住です。決して「水木作品」や「妖怪」に詳しいわけではなく、「鬼太郎」などは子どものころに親しんだとはいえ、特別な思い入れがあったわけではありませんでした。


あくまでも「町そのもの」のファンになったのです。


「前例のない、成功事例のない町づくりに取り組んだこと」、それこそが「水木しげるロード」の最大の魅力です。
今、町づくりを始めて20年以上が過ぎ(起案からは30年弱)、紆余曲折ありながら少しずつ発展したものの、大ブームをつくった反動で観光客の傾向や動向が変化してきました。ハード面は徐々に良くなったと思いますが、ソフト面では「商業ベース」が勝ってきており、「水木しげるロードの本来のコンセプト」が薄れ、反映されなくなってきています。
今、行われている大規模リニューアルにより、本来のコンセプトへの「原点回帰」をしつつ、新たな楽しみを加えていくことが不可欠だと思います。


今回、さまざまな「町づくり」や「観光振興」に関する著書を読んで、印象に残った言葉を列挙します。


●「一見客ではなく、リピート客を創る。そのためには、ソフト面のノウハウと能力が必要」
●「外観だけではなく、コミュニケーションの活性化が大事」
●「やる気のある部分、できる部分から始めること」
●「結果の平等ありきの発想では、効果が出ず、成功事例を表面的に模倣する取り組みしか導けない」
●「個店が自ら知恵を絞り、その知恵を自らリスクをとって行動に繋げる」
●「表面の模倣ではなく、本質の応用を実行すべき」
●「顧客の不満に耳を傾けて、その解決を実行する、顧客志向な発想と行動力は成功への要因」
●「斬新な企画は、既にあるものを組み合わせることで生まれる。組み合わせはアイデア創出の定番」
●「ありがとうの気持ちが伝わる言葉と感情を示す」
●「できる形、小さな形で取り組みを始める。重要なのは行動に移すこと、試行錯誤を繰り返すこと」
●「前例や成功事例を模倣しないで、独自のアイデアを考える」
●「人の繋がりやコミュニティの強さを生かす“交流戦略”が不可欠」
●「最も重要な目線は、何をやるかではなく、顧客目線か」
●「“サードプレイス”は、人がリラックスできる居場所であり、人の才能や意欲を引き出す場」
●「人と交流・交渉するときは、まず自分で調べ、由来に興味を示す」
●「良質で優れた魅力が備われば、旅行者は必ずやってくる」
●「もう一度行ってみたいと思わせる魅力ある地域づくりこそが、観光振興の要諦であり本質」
●「“着地型観光”では地域の特性や持ち味を生かした、きめ細かな商品開発、個性ある観光地開発が可能」
●「もてなしと地域づくりで個人客の心をとらえる。個人が楽しめる雰囲気や滞在生活の魅力を創出する」
●「既存資源を生かし、知恵と工夫のソフト面で集客。キーワードは“参加交流”」


あらためて、学ばされることがたくさんありました。
「町づくりの原点を守り伝える宿」として、こういったことを大切に取り組んでいきます。