「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

まもなく水木しげる先生の1周忌

11月30日、故・水木しげる先生の1周忌を迎える。


水木しげるロードが誕生して23年目。10年ほどかけて地道に少しずつ増やしてきた観光客数は、2005~10年にかけて、映画「妖怪大戦争」などの影響で広く認知され始めた。そして、2010年に放送された朝ドラ「ゲゲゲの女房」の後、テレビ番組や雑誌など多くの媒体で取り上げられたことから、一気に急増。11年には年間300万人を超えた。


現在はその効果は影も形もなく、観光客数は半分程度に落ち込んでいる。それでも「2005年ごろと変わらない」と言われてもいるが、当時は個人客が主体、現在は団体客や外国人客が多いので、実体としては大幅な減少だ。
また、実際に観光客の話を聞く感じでは、「出雲や松江、鳥取砂丘などがメーンで、境港は優先順位が1番ではない」人が多い。そのためか滞在時間も短くなっていて、特に朝夕に散策する人が明らかに少なくなった。
大型客船の入り込みなどで、なまじ数字が上がっているだけに、まだ「放っておいても人が来ている」と勘違いし、組織の主要となっている人が危機感を持っていない。


今のところ境港では、水木先生を偲んで1周忌に何か行う予定はない。
私たち一部の有志で何とかしたいと思案しているが、広く集客できる規模のものはできないだろう。観光協会や振興会が機能していないのが境港の大きな欠陥で、このままでは23年かけて築き上げた水木しげるロードが廃れてしまいかねない。


現在、水木しげるロードの大規模リニューアル計画が立ち上がっている。3年計画、7億を超える予算がつく大事業だ。大掛かりな仕掛けも予定されていて、それ自体は、減少する一方の観光客を取り戻す機会となるだろう。


だが、観光地において大切なのは、入込数を継続すること。
ブームをつくる必要はないし、つくったとしても落ち込みを最小限に抑えるよう努めていかなければならない。
大規模リニューアルに伴って、観光客に付き纏うような醜い呼び込みの規制、レンタサイクルのマナー指導、看板や幟旗などの道路への占有規制などを、ソフト面の強化を併せて行わなければ、せっかくの大規模改修もただのブームに終わってしまう。17日の記事「観光協会の応対が・・・」のような事態が起こらないような、指導や研修も必要だろう。


そして何よりも、イベントの少なさを何とかしなければならない。
「霊在月」を制定しての「オブジェコンクール」などの催しや「妖怪そっくりコンテスト」など、継続してきたものが廃止され、新しい企画はない。小さいことでも、頻繁に何かイベントがあれば、そして早目に告知していれば、もっと「境港を楽しみたい」としてきてくださる人が増えると思うのだが・・・。


私は、何よりも「境港を旅したい人」に宿を利用してほしいと願っている。「旅の副産物」として、まず「境港ありき」であってほしい。境港の観光に関心を持つ旅人に満足していただくための空間をつくりたいから、立ち上げたのだから。


ロードが誕生した時のコンセプト、特に「楽しむこと」を徹して大切にし、天国の水木先生が喜んでくださるリニューアルになることを願いたい――。