「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

調布「鬼太郎ひろば」などを訪問

今週25日(火)~27日(木)、2泊3日で東京・調布などを訪ねてきました。


往復とも早割で航空便を押さえたのですが、実は「羽田空港は《乗り継ぎ》しかなく、外に出るのは初」。優に100回は飛行機に乗っていて、新千歳空港など40回は利用しているにもかかわらず、です。
三重・和歌山に住んでいた時、東京方面へは夜行バスか鉄道利用でした。境港に住んでから東京行きは初めてです。しかも、基本的に「大都会が嫌い」(地方都市は好きだけれど)なので、関東圏を旅した際も「三重から水戸へ行くのに東京都を通らずに行った」など、あまり都心を経由しません。
今回も、なるべく都心に出たくないと思いながら計画を練りました。


1日目は、さっそく調布へ。
まず調布市役所へ行き、5月18日に開園した「鬼太郎ひろば」について話を伺ってきました。
広場を含む現在の観光に関する資料などをいただき、1時間ほど話を聞いた後、実際に見に行きました。


調布駅から広場へは、徒歩で10分弱。「市街地のはずれにある公園」という感じで、幹線道路沿いの上、周りは住宅地なので人通りも多いです。
入り口には「鬼太郎」の像がお出迎え。すぐ向かい側には、一つ目の「呼子」がベンチに座っています。さらに「ぬらりひょん」が鎮座するあずまやがあり、奥へ進むと「ぬりかべ」のボルダリング。さらに、出口が滑り台になった「鬼太郎の家」がありました。中にはちゃぶ台があり、茶碗風呂に入った目玉おやじがあります。これが子どもたちの「一番人気」でした。
さらに奥に、三連帯にうねった「一反木綿」。その先は、京王線の線路が眺められるようになっています。公園は線路上にあり、この場所から列車は地下に潜ります。

訪ねたのは17時半ごろでしたが、ご近所の子ども連れのご家族がたくさんいて、かなりにぎわっていました。遊具で遊んでいる子どもたちがたくさんいて、地域に愛されている感じはありました。
ただ「鬼太郎が好き」よりも「近所に公園ができた」という感覚で来られているとも感じました。


18時半ごろになると一気に人が少なくなり、ちょうどボランティアで掃除をされていた男性とお会いしたので、話を伺いました。
各地から観光客も来られているようですが、やはり「近所のファミリーの遊び場所」とのこと。夕方が最もにぎやかだそうです。
翌朝、10時ごろにも見に行きましたが、この時は1家族しか遊んでおらず、閑散としていました。


伺った話も含めた課題としては「観光振興」としては「弱い」こと。
調布の場合「映画のまち」としてのほうが知られているのと「深大寺」の存在が大きく、調布駅周辺も「都会」の雰囲気。駅から鬼太郎ひろばまでの経路上に道案内看板もないですし、土産店などもありません。
調布駅近くには「天神通り商店街」があり、鬼太郎の主要キャラクターの像があるのですが、グッズを扱う店はごく僅か(たぶん1軒だけ)。この像やメーンストリートの「電通大通り」にある「鬼太郎マンホール」の写真を撮っている人は誰もいませんでした。それぞれが「点在」で、観光案内の表示がないため「存在が薄い」気がします。


鬼太郎広場として課題を感じたのは「鬼太郎の家」。
中に防犯カメラがなく、照明もないので、聞くところによると「夜に学生が中でいろいろ悪さをする」らしいです。また、階段が鉄製で、角度が急なので少し危ない感じ。角度のある木製階段が良いのでは、と思いました。
あとは、ベンチが2基しかないので、もう少しほしいのと、「無駄にだだっ広い」ので、何か「隠しネタ」があればと思います。
今後、噴水とトイレができるそうです。


夜はゴールデンウィークにご宿泊いただいた人と調布で夕食。
調布の街中には境港と同じ「影絵」が3基あるのですが、少し慌ただしくなってしまい、見逃しました。


この日は府中に宿泊。
調布から特急列車で5分足らずですが、調布が都会的なのに対し、府中は駅近くに「大國魂神社」と、天然記念物になっている立派な「欅並木」があり、自然豊か。それなりに都会ながらも「オアシス的」な雰囲気が濃く、好感を覚えました。
ちょうど1周年でご宿泊いただいた人と再会し、1時間ほど夜の府中をご案内いただきました。


翌日、予定より1時間早く起きて、府中の町並みを散歩。
「大國魂神社」と「欅並木」が結構、気に入りました。
自分は「中心駅周辺の雰囲気がいい町」が好きで、印象を決めるウェートが高いです。今度訪ねた際は、あの「三億円事件」の軌跡でも辿ってみようかと思います。

再び調布に移動し、また「鬼太郎広場」を訪ねた後、天神通り商店街などを歩いて深大寺へ。調布駅からは徒歩で30分ほどかかるので、夏場はお勧めできません(約20分おきに路線バスがあります)。
深大寺は「そば」が有名で、平日にもかかわらず、にぎわっていました。高齢者が多めで、外国人はほとんどおらず。東京に来られる外国人観光客も、調布へはあまり足を延ばさないそうです。

一通り散歩した後「鬼太郎茶屋」で休息。
こちらにも昨年ご宿泊いただいた人が勤めており、特に連絡はしていなかったのですが、お会いすることができました。
「鬼太郎茶屋」については「小ネタ」が秀逸。入り口近くにあった「鬼太郎てるてる坊主」がかわいかったのをはじめ、喫茶コーナーや妖怪ギャラリーも“遊び心”が満載なのが魅力的です。

深大寺を後にして向かったのは「世田谷文学館」。
ちょうど「萬画家 石ノ森章太郎展」が行われており、せっかくなので鑑賞。
故・石ノ森章太郎先生の作品も好きで、原画などを楽しめて良かったです。
石巻は「水木しげるロード」をモデルにまちづくりを行った所でもあり、何度も訪ねていますが、東日本大震災では「石ノ森萬画館」も酷く被災しました。
震災から2か月弱のある日、被災した町を目にし、やりきれない悲しみを覚えました。萬画館の前にはメッセージボードがあったので、萬画館への“想い”を記し、併せて過去に尋ねた際の写真などの資料を提供したのですが、そのボードが展示されており、自分のメッセージを見つけました(残念ながら館内は全面撮影禁止)。
こうした“記録”が、きちんと残されていることに感謝です。

また、併設の「コレクション展 仁木悦子の肖像」も良かったです。
1957年(昭和32年)に「猫は知っていた」で第3回の江戸川乱歩賞を受賞。その後、80年代前半まで作家活動をされていました。
比較的ほのぼのとした作風のミステリーが多く、小中学生のころ学校の図書館にあったのを借りて、よく読みました。主要作品は自分が生まれる前のもので、リアルタイムで読んできたわけではないですが、自分が最初に”はまった”ミステリー作家と言ってもいいでしょう。
実家には何冊か所持しており、また読み返したくなりました。

その後、中学・高校時代の同級生が夫婦で営んでいる中野区内のパン屋さんを訪ねて懐かしい話を咲かせてから、品川へ。ここでも昨年ご宿泊いただくなど境港で2回お会いしている人と再会し、夕食。予約なしでは不可と何軒か断られた挙げ句「境港直送の本マグロ」を出している店に行ってしまいました。
続けて品川在住の同級生とも会うなど、夜は2日続けて「2人ずつ会う」ハードスケジュールでした。

品川に宿泊し、翌日は横浜へ「水木しげる魂の漫画展」を見に行きました。
この巡回展は鳥取会場で見ていますが、新たな展示物もあって新鮮です。1時間ちょっとかけてじっくり楽しんで外に出たところ、ちょうど、水木先生の奥様である布枝夫人と長女の尚子さま、次女の悦子さまがご来場。運良くお会いすることができました。

都内は、訪ねる前まで天気が悪い日が多かったようですし、帰宅後も雨らしいです。訪ねた3日間は、ちょうど「梅雨の晴れ間」になりました。暑すぎるくらいでしたが、特に青空の下で「鬼太郎ひろば」と深大寺を楽しめたのは良かったです。


今後、都内に出るとしても何年後かになるかと思いますが、府中はもう一度、ゆっくり訪ねて泊まってみたい町でした。いろいろと慌ただしくなったので、もう1泊しても良かった感じです。
ご宿泊いただいた4人と、同級生2人にお会いでき、さらには偶然とはいえ水木先生のご家族ともお会いしたので、自分としては珍しいとも言える「人と会う旅」でもありました。
この“縁”を糧に、夏休みの旅人さんを迎えていきます。