「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

“技”と「実体験」で旅をプランニング

当宿は「旅のプランニング」に尽力しています。
特に「公共交通機関の上手な利用法」が得意で、境港・山陰に限らず、自分が訪ねたことがある土地はもちろん、未踏の場所でもシミュレーションを利かせて、応用を利かせたプランを考えています。
乗換案内や時刻表検索では分からない“技”は、小さい旅を数重ねてきた「実体験」に基づいて「応用」に目が向くようになったと自負しています。また、自分が「調べる・考える・応用を図る」といった行為が好きなのと、「それでも結局は行き当たりばったりになるので、複数のプランを用意する癖がついたこと」が、特技になった感じです。
旅行地理検定や時刻表検定などの資格も持っており、「基本」も抑えているつもりです。

プランニングにおいて、場所やアクセスだけでなく「車窓からの景色(進行方向の左右どちらに座るのが良いか)」「理想の時間帯」「天気予報、気象情報」に加え、年齢や性別、旅慣れているか、長い距離を歩くのが苦にならないか、拠点型が移動型か(荷物を持ち歩くかどうか)――なども含めて、一緒に考えることを大切にしています。
自分が「仕事の合間に短い旅を数重ねてきた」ので、割と「効率重視」だったこともあります。写真をかなり撮ってきましたが、季節や時間帯を変えることで見ごたえも違ってくるので「どの時間帯に、どこへ行くのがベストか」は、いつも考えていました。だから「拠点を決めて概ね2泊し、天気予報を基に行程を決めること」が多かったです。
うちの利用者は「旅全体で2~3泊(うち境港に1泊)」の人が主流ですが、だからこそ、「無駄なく楽しんでいただけること」に、少しでも協力できればと思っています。


特に気を付けているのは、以下の点。
●複数のプランを考える(時間幅を変えたり、目的地を増減させる)
●場所・時間・費用・手段――など何を優先にしているかを重視する
●欲張りすぎない
●強要しない(主観を入れない)


務めは、あくまでも「プランニング」。
お薦めの場所として提案しても、共感を示すかは旅人次第。「一緒に考えること」が大切だと思っています。特に「どれくらい滞在時間を取るか」は個々で感覚が違いますので、あくまでも「目安」。列車の本数や時間などの制約を考えつつも、決めつけないようにしています。


問われるのは概ね、次の2パターン。
※①「出雲方面へ向かう。出雲大社以外の見どころは?」
※②「鳥取方面へ向かう。鳥取砂丘以外の見どころは?」


うちでは一人旅の女性ほど「主要目的地を決め、あとは現地で考える」という人が多いです。


※①の場合は、出雲では「日御碕・旧大社駅・稲佐の浜・島根ワイナリー・古代出雲歴史博物館など」、松江では「松江城・宍道湖・堀川遊覧・武家屋敷・小泉八雲記念館・八重垣神社など」――が候補地。
※②の場合は、倉吉(白壁土蔵群)・三朝温泉・由良(コナン通りや青山剛昌ふるさと館)・東郷池・白兎神社――などが挙がります。
このほか、大山寺周辺や植田正治写真美術館、美保関、足立美術館へ行かれる人がいますが、これらは「幹線ルート」から外れるので「アクセスの確認」という感じです。


「候補地」はたくさんありますが、神社仏閣を廻りたい人もいれば温泉を好む人もいますし、雨なら美術館や博物館が選択肢として上ってきます。バスや電車を使うか徒歩で行くか、レンタサイクルを組み合わせるかなども、天候に左右されます。次の宿泊地にもよりますし、早起きが苦にならないかなどもかかわっています。
ポイントは、手段の“使い方”と「組み合わせ」です。


山陰は公共交通機関の便が良いとは言えない(むしろ悪い)ので、要望を引き出しながらプランを組み立てるのは、容易ではありません。
境港から松江・出雲方面へ向かう人なら、JRで行く方法と、一畑バス+一畑電車という選択肢があるうえ、主要降車駅も松江・出雲に絞られるので複数のプランを考えやすいのですが、鳥取方面はJR一択の上に本数が少ないため、選択肢が狭まります。しかも東郷池以外は「下車駅から徒歩で行けない」ところがばかりのため、途中下車の判断も難しくなります。
ただ、そんな「制約」があるからこそ考えるのが面白いですし、自分の持つ“技”も発揮できると思っています。実際、時刻表を読み解くことなどを不得手にしている人も多いようで、それなりに重宝されていると感じます(頂いたメッセージに「プランニングが助かりました」と書いてくださる人が多く、うれしいです)。


応用例としては「白兎神社」。鳥取方面へ向かう一人旅の女性と外国人に好まれる場所ですが、公共交通機関でのアクセスは鳥取砂丘などに比べると容易ではなく、旅行冊子類だけを見て「行きにくそう」と諦めてしまいがちです。しかし実は選択肢が複数あり「末恒駅から30分歩く」方法と、「末恒」「鳥取大学前」「湖山」「鳥取」の各駅からバスで行く方法があります。バスの拠点になる駅が4つもあるのがポイントで、列車の時刻や料金、鳥取駅からの次の目的地(砂丘方面へのバスとの乗り継ぎなど)によって「どの駅を利用するか」を決めることもできます。往復で徒歩とバスを使い分けることで変化も付きますし、時間的な効率も高まります。
また、事前プランニングをきっかけに、うちに連泊して「境港→美保関→松江→(由志園)→境港」というルートを採られた人が複数おられますが、宿に荷物を置いたまま無駄なく動けますし、フリー切符との組み合わせも可能で、「境港での連泊が有意義になる応用プラン」の一つです。


こういうケースは、時刻表検索では対応できませんが、上手に手段と方法を見つけることができれば、容易に可能になるのです。
「青春18きっぷをベースに、一部は特急を使う」
「縁結びパーフェクトチケットとJRを組み合わせる」
これらと同じで、縛られないことが大事です。


調べ慣れていない人の声として、「迷って無駄な時間を使い、メーンの場所以外どこへも行けなかった」と言われることがありました。山陰の場合、「出雲大社がJR出雲市駅から列車かバスで20~30分かかる」「JR松江駅と一畑の松江しんじ湖温泉駅が徒歩で30分ほどかかる」ことで、調べ方が拙いと無駄なロスが発生することがあるのです。
「そういうハプニングも旅の楽しみの一つ」で、ガチガチに決めて動くよりは個人的には好きですが「諦めるのは、もったいない」とも感じます。だから「融通を利かせた複数のプラン」を提案しつつ、実行は本人次第、が基本です。


ちなみに「宿の管理者」という立場として「同行者」にはなるべきではないと思っています。直接的な「案内」は「水木しげるロード」を「片道だけ」説明して歩くか、「夜間ライトアップ」を見に行く場合のみ安全面への配慮からご一緒する程度。それ以上は行っていません。
「旅人同士」で一緒になるのとは意味合いが違いますので、「水木しげるロード」以外については、あくまでも「プランニング」の協力のみ。そこは明確な“区切り”を付けています。


「旅を知り、学ぶ」、そんな空間を、宿の特徴として大切にしていきますので、遠慮なくご相談いただければ幸いです。