「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

調布「鬼太郎ひろば」などを訪問

今週25日(火)~27日(木)、2泊3日で東京・調布などを訪ねてきました。


往復とも早割で航空便を押さえたのですが、実は「羽田空港は《乗り継ぎ》しかなく、外に出るのは初」。優に100回は飛行機に乗っていて、新千歳空港など40回は利用しているにもかかわらず、です。
三重・和歌山に住んでいた時、東京方面へは夜行バスか鉄道利用でした。境港に住んでから東京行きは初めてです。しかも、基本的に「大都会が嫌い」(地方都市は好きだけれど)なので、関東圏を旅した際も「三重から水戸へ行くのに東京都を通らずに行った」など、あまり都心を経由しません。
今回も、なるべく都心に出たくないと思いながら計画を練りました。


1日目は、さっそく調布へ。
まず調布市役所へ行き、5月18日に開園した「鬼太郎ひろば」について話を伺ってきました。
広場を含む現在の観光に関する資料などをいただき、1時間ほど話を聞いた後、実際に見に行きました。


調布駅から広場へは、徒歩で10分弱。「市街地のはずれにある公園」という感じで、幹線道路沿いの上、周りは住宅地なので人通りも多いです。
入り口には「鬼太郎」の像がお出迎え。すぐ向かい側には、一つ目の「呼子」がベンチに座っています。さらに「ぬらりひょん」が鎮座するあずまやがあり、奥へ進むと「ぬりかべ」のボルダリング。さらに、出口が滑り台になった「鬼太郎の家」がありました。中にはちゃぶ台があり、茶碗風呂に入った目玉おやじがあります。これが子どもたちの「一番人気」でした。
さらに奥に、三連帯にうねった「一反木綿」。その先は、京王線の線路が眺められるようになっています。公園は線路上にあり、この場所から列車は地下に潜ります。

訪ねたのは17時半ごろでしたが、ご近所の子ども連れのご家族がたくさんいて、かなりにぎわっていました。遊具で遊んでいる子どもたちがたくさんいて、地域に愛されている感じはありました。
ただ「鬼太郎が好き」よりも「近所に公園ができた」という感覚で来られているとも感じました。


18時半ごろになると一気に人が少なくなり、ちょうどボランティアで掃除をされていた男性とお会いしたので、話を伺いました。
各地から観光客も来られているようですが、やはり「近所のファミリーの遊び場所」とのこと。夕方が最もにぎやかだそうです。
翌朝、10時ごろにも見に行きましたが、この時は1家族しか遊んでおらず、閑散としていました。


伺った話も含めた課題としては「観光振興」としては「弱い」こと。
調布の場合「映画のまち」としてのほうが知られているのと「深大寺」の存在が大きく、調布駅周辺も「都会」の雰囲気。駅から鬼太郎ひろばまでの経路上に道案内看板もないですし、土産店などもありません。
調布駅近くには「天神通り商店街」があり、鬼太郎の主要キャラクターの像があるのですが、グッズを扱う店はごく僅か(たぶん1軒だけ)。この像やメーンストリートの「電通大通り」にある「鬼太郎マンホール」の写真を撮っている人は誰もいませんでした。それぞれが「点在」で、観光案内の表示がないため「存在が薄い」気がします。


鬼太郎広場として課題を感じたのは「鬼太郎の家」。
中に防犯カメラがなく、照明もないので、聞くところによると「夜に学生が中でいろいろ悪さをする」らしいです。また、階段が鉄製で、角度が急なので少し危ない感じ。角度のある木製階段が良いのでは、と思いました。
あとは、ベンチが2基しかないので、もう少しほしいのと、「無駄にだだっ広い」ので、何か「隠しネタ」があればと思います。
今後、噴水とトイレができるそうです。


夜はゴールデンウィークにご宿泊いただいた人と調布で夕食。
調布の街中には境港と同じ「影絵」が3基あるのですが、少し慌ただしくなってしまい、見逃しました。


この日は府中に宿泊。
調布から特急列車で5分足らずですが、調布が都会的なのに対し、府中は駅近くに「大國魂神社」と、天然記念物になっている立派な「欅並木」があり、自然豊か。それなりに都会ながらも「オアシス的」な雰囲気が濃く、好感を覚えました。
ちょうど1周年でご宿泊いただいた人と再会し、1時間ほど夜の府中をご案内いただきました。


翌日、予定より1時間早く起きて、府中の町並みを散歩。
「大國魂神社」と「欅並木」が結構、気に入りました。
自分は「中心駅周辺の雰囲気がいい町」が好きで、印象を決めるウェートが高いです。今度訪ねた際は、あの「三億円事件」の軌跡でも辿ってみようかと思います。

再び調布に移動し、また「鬼太郎広場」を訪ねた後、天神通り商店街などを歩いて深大寺へ。調布駅からは徒歩で30分ほどかかるので、夏場はお勧めできません(約20分おきに路線バスがあります)。
深大寺は「そば」が有名で、平日にもかかわらず、にぎわっていました。高齢者が多めで、外国人はほとんどおらず。東京に来られる外国人観光客も、調布へはあまり足を延ばさないそうです。

一通り散歩した後「鬼太郎茶屋」で休息。
こちらにも昨年ご宿泊いただいた人が勤めており、特に連絡はしていなかったのですが、お会いすることができました。
「鬼太郎茶屋」については「小ネタ」が秀逸。入り口近くにあった「鬼太郎てるてる坊主」がかわいかったのをはじめ、喫茶コーナーや妖怪ギャラリーも“遊び心”が満載なのが魅力的です。

深大寺を後にして向かったのは「世田谷文学館」。
ちょうど「萬画家 石ノ森章太郎展」が行われており、せっかくなので鑑賞。
故・石ノ森章太郎先生の作品も好きで、原画などを楽しめて良かったです。
石巻は「水木しげるロード」をモデルにまちづくりを行った所でもあり、何度も訪ねていますが、東日本大震災では「石ノ森萬画館」も酷く被災しました。
震災から2か月弱のある日、被災した町を目にし、やりきれない悲しみを覚えました。萬画館の前にはメッセージボードがあったので、萬画館への“想い”を記し、併せて過去に尋ねた際の写真などの資料を提供したのですが、そのボードが展示されており、自分のメッセージを見つけました(残念ながら館内は全面撮影禁止)。
こうした“記録”が、きちんと残されていることに感謝です。

また、併設の「コレクション展 仁木悦子の肖像」も良かったです。
1957年(昭和32年)に「猫は知っていた」で第3回の江戸川乱歩賞を受賞。その後、80年代前半まで作家活動をされていました。
比較的ほのぼのとした作風のミステリーが多く、小中学生のころ学校の図書館にあったのを借りて、よく読みました。主要作品は自分が生まれる前のもので、リアルタイムで読んできたわけではないですが、自分が最初に”はまった”ミステリー作家と言ってもいいでしょう。
実家には何冊か所持しており、また読み返したくなりました。

その後、中学・高校時代の同級生が夫婦で営んでいる中野区内のパン屋さんを訪ねて懐かしい話を咲かせてから、品川へ。ここでも昨年ご宿泊いただくなど境港で2回お会いしている人と再会し、夕食。予約なしでは不可と何軒か断られた挙げ句「境港直送の本マグロ」を出している店に行ってしまいました。
続けて品川在住の同級生とも会うなど、夜は2日続けて「2人ずつ会う」ハードスケジュールでした。

品川に宿泊し、翌日は横浜へ「水木しげる魂の漫画展」を見に行きました。
この巡回展は鳥取会場で見ていますが、新たな展示物もあって新鮮です。1時間ちょっとかけてじっくり楽しんで外に出たところ、ちょうど、水木先生の奥様である布枝夫人と長女の尚子さま、次女の悦子さまがご来場。運良くお会いすることができました。

都内は、訪ねる前まで天気が悪い日が多かったようですし、帰宅後も雨らしいです。訪ねた3日間は、ちょうど「梅雨の晴れ間」になりました。暑すぎるくらいでしたが、特に青空の下で「鬼太郎ひろば」と深大寺を楽しめたのは良かったです。


今後、都内に出るとしても何年後かになるかと思いますが、府中はもう一度、ゆっくり訪ねて泊まってみたい町でした。いろいろと慌ただしくなったので、もう1泊しても良かった感じです。
ご宿泊いただいた4人と、同級生2人にお会いでき、さらには偶然とはいえ水木先生のご家族ともお会いしたので、自分としては珍しいとも言える「人と会う旅」でもありました。
この“縁”を糧に、夏休みの旅人さんを迎えていきます。

北原照久コレクション展

昨日、6月2日まで米子市美術館で開催されている「北原照久コレクション 懐かしくて温かい おもちゃの世界展」に行ってきました。


自分は、昭和30~50年代の文化や時勢が好きで、日本中の「昭和レトロ系の展示施設」を巡りましたが、やはりコレクターの第一人者と言えば北原氏。ほかの施設では見たこともない「珍宝」が、たくさんあって感動しました。
コレクションは大正時代~昭和初期の珍しいものに加え、海外のおもちゃやポスター類も豊富。リアルタイムでは知らないものが大半ですが、当時の情景が浮かび、表題のように心が「温かく」なれます。結局1時間以上、コレクターの世界観に浸っていました。


展示風景を挙げると、きりがないのですが「お宝類」の中から「こんなの販売していいの!?」を少しピックアップ!(^^)!


★「皇太子殿下・美智子さん/花嫁着せ替え」
★「美智子さま/塗り絵」
これ「よく許可されたな」と思います。しかも着せ替えのほうは「美智子さん」(「さま」ではない)。塗り絵の顔が怖いですが、中はどんな感じなのでしょうか?


★「クリー(祖父江製菓キャラメル)」
「グリコのバッタもん」で、中途半端なパクり感が、なんとも愉快。


★「ミッキー首振玩具」
鼻薬会社の販促用らしいです。社名が「ミニツ」だから使われたのでしょう。

今では「絶対に許可されない」ものばかり。牧歌的でおおらかな時代だったのを感じます。


また、同時開催中の「安部朱美 創作人形展」も「ほのぼの系」の作品が並び、とても癒されました。
こちらは鳥取出身の人気作家さんです。


なお、6月は月の半分ほど休業いたします。
前半は例年通り「札幌YOSAKOIソーラン祭り」。月末3日間は調布の「鬼太郎広場」を見に行きます!

「閑散期限定・特別割引」を実施します

今年はゴールデンウィークが10連休になり、昨年の2倍ほどのご宿泊がありましたが、「反動」も大きく、3~4月は前年比1割減で済んだものの、連休後6月にかけては前年の半分以下。
さまざまな見直しにより「当日予約」と「閑散期」が弱くなるとは思っていましたが、さすがに尋常ではない状況です。ただ全国的にも、観光客はかなり落ち込んでいるようです。


そこで「閑散期限定」の企画として、以下の3項目にすべて該当する場合「600円割引」で対応いたします。
また、もともと実施している《割引特典》とも併用いたします。


【対象日】
6月12日(水)~6月24日(月)
6月28日(金)~7月5日(金)


【割引条件】(すべて該当する場合のみ)
①全行程を「公共交通機関」で来られる人
②水木しげるロードを「日中3時間以上」観光される人
③宿のfacebookページかInstagramをフォローし、観光情報を載せていただける人
(「Twitterだけのフォロー」は不可)


「公式ホームページから、前日23時までにご予約いただいた場合」に限ります。
ご予約の際「SNSで割引企画を見ました」とご記入ください。


なお、通常の《割引特典》は「1項目300円割引×3項目まで」ですが、今回の特別企画は「すべて該当して初めて、一気に600円割引」です。


「一人旅の女性で、学生で水・木曜にドミトリーをご利用」であれば、最安値の2,200円から600円引いて「1,600円」となります。一般の場合の女性専用ドミトリーは、ほかの該当次第で1,600円~2,200円です。
個室は「一人あたり2,200円~」となります。
なお「子ども連れのご家族」の場合は「大人料金のみ割引」といたします。


連泊の場合は、全日程を対象といたします。


過去にご利用いただいている人なども特に制約はありません。ただし、もともとのご利用ルールに該当することが前提です。


宿の特徴として「初心者向け」の要素が濃いので「大勢で騒がしいのが苦手な人」「飲み会の雰囲気が苦手な人」などは入りやすい空間だと自負しています。
建物は古く、おしゃれさも美しさもありませんが「旅・観光」に関する膨大な資料で「旅を楽しんでいただく、より好きになっていただく」ように努めていますので、この機会に、境港・水木しげるロードを楽しんでいただければと願います。


水木しげるロードの観光動向としては、昨夏ごろから「土日と繁忙期への集中」が顕著になってきており、通常時でも土日と平日との差が大きめ。アニメ放映の影響が濃く、ファミリー率が高くなっています。
閑散期の平日は特に観光客が少ないので「本来の楽しみ方」である、店舗でのコミュニケーションや、ブロンズ像をゆっくり見ていただくことに適しています。一部の店は閉めてしまいますが、住居と一体になっている古くからの店は大抵、対応しています。


周辺の美保関や大山、隠岐なども含めて楽しむこともできますので、ぜひ境港・水木しげるロードへ遊びにお越しください!

門限と消灯

うちは一般的なゲストハウス様式の宿とは異なり「門限」は定めていますが「消灯時間」は決めていません。
ホテルや旅館でも門限があるところは少ないので「一般的ではないルール」だと思います。
先日、この件について「宿泊者でない人」からの質問(疑問の追求)があったので、理由を記しておきます。


現在、「門限」は「22:30」に定めています。


理由は次のとおり。
1・水木しげるロードの夜間ライトアップが「22時まで」のため、道路の照明が落ちるうえに人通りが減るので、安全面を考慮。
2・観光客向けに夕食対応している飲食店が少ないうえに、「食事型の店」の大半が「22時ごろで閉店」するため。深夜まで飲み歩く店は少ないし、そんな客層もめったにない。戻るのが深夜零時を過ぎた人は通算でも数人程度しかいないので「縛り」を設けても特に影響はない。
3・戸締りは宿側が責任をもって行うこととして「宿泊者に管理させない」方針。「玄関」に関しては「無制限に自由な出入り」はさせず、暗証番号も教えない。ちなみに「早朝出発の場合」も「ご自由に出てください」にはせず、必ず時間に合わせて自分も起きて見送っている。


例外として「妖怪ショップゲゲゲでの手づくり体験に参加する場合」は「観光目的の理由が明確」なのと、宿の真裏で徒歩1分もかからないので超過可。「22:30以降のチェックイン」は「要連絡」です。
なお、少し前までは「23:30」でしたが、春休み前から1時間早めました。


ユースホステルなどは門限を設けているところもありますから、宿の雰囲気や観光地としての方向性も含めて決めています。


一方で、多くのゲストハウス様式の宿が設けている「消灯時間」は、「宿泊者の裁量」に任せています。
建物の構造的に、個室2室同士は横並びで話し声などの影響はありますが「女性専用ドミトリー」とは階も位置的にも離れており「中間に位置するコミュニティスペースでの話し声は、客室への影響が少ない」です。
個室の客層はファミリーが多く「部屋に入ったらすぐに寝ますし、大半が早寝早起き」。繁忙期は「子ども連れのご家族が入る日は、隣室も同じ条件で揃えている」ので、時間的なすれ違いもなく「お互いさま」の感覚が強まります。
ドミトリーに関しても大抵、部屋の電灯は相談し合っているようですし、部屋への出入りさえ気を付ければ支障はないと感じます。
近隣の民家も隣に1軒あるだけで、宿内の声が大きく漏れるわけでもなく、こちらも影響を及ぼしません(むしろ遅い時間の玄関の出入りのほうが問題ありと考えています)。


そして「予約ルールが守られている人は、宿のマナー違反もない」と、信頼して接していますので「最初の段階」を締めていれば、来られてから細かいことを注意する必要もありません。なので、宿泊人数が多いときでも、さほど非常識な行動は起こりません。


ついでに言えば、シャワーの利用時間も決まりはないですし、チェックアウト時間も「アバウト」です(ただし早期チェックインは体調不良など以外は不可で、荷物の預かりのみ)。
連泊でもないのに「昼間に戻って来て寛いでいる人」「昼過ぎまで寝ていた人」「昼ご飯を宿内で食べている人」が何人もいます。最も遅いチェックアウトは「16時」でした(「荷物だけ預かっていた」とかではなく、出入りしながら部屋も使っていました)。
うちは、こういったことも許しています。
ただし、やはり「予約ルールの順守」が基準なので、今は受け入れることはないですが「一切観光しない人」は認めていません。あくまでも「まちを楽しむ」うえでの“緩さ”が大前提です。


独自のルールですが、地域性、客層、目指す方針――などから決めていることとご理解ください。

10連休を終えて・・・。

今年のゴールでウィークは、おかげさまで昨年の倍近い人数にご宿泊いただきました。
初日から当日キャンセルに見舞われるなど期間中に4件のキャンセルが発生したものの、4月28日~5月4日はドミトリーのベッドも完全満室。5月3日に至っては個室が前日にキャンセル、ドミトリーも当日15時半を過ぎてからキャンセルが出るという厳しい状態でしたが、幸いにもすぐに埋まりました(こんな状況でも当日に宿を探す人が多くて驚きました)。


例年通り、個室のご利用は「子ども連れのご家族」が大半で、14組入り中学生以下が26人(連泊は1家族だけ)。28日と最終6日以外は、すべて中学生以下が入っています。
昨年はGWもお盆も男児がやや多く、今年も春休みは男児のほうが多かったのですが、GW中は男児9人、女児17人と、圧倒的に女児が主になりました。片親だけのケースはすべて「母親と中学生以上」で計5組(繁忙期は「片親だけの場合、子どもは中学生以上」に限定しています)。


女性ドミは4月28日~5月4日の7日間が満室になりましたが、2人組での利用も多かったです。このあたりは「個室に空室がないため」もあったと思います。昨年もそうでしたが、あまりドミトリーが動く時期ではないので「2名利用」のおかげで無駄なく収まったかもしれません。
一方で5日は一気にゼロになりました(27日も2ベッド空いていましたが、問い合わせはすべて男性ばかりでした)。
もともと少し平均年齢が高めの宿ですが、27日は全員が40歳以上、1日と4日は全員が30歳以上、27日~29日は60代もいました。2人以上のグループこそ半分は20代でしたが、一人旅は30~50代が主となりました。
最初の予約状況では連泊予定が結構あったのですが、1泊に減らした人が複数いましたしキャンセルもあって、結局は2人だけでした。


当日の空室の問い合わせ電話も28日以降、毎日5~10件ほどあり、21時になって電話してきた人もいました。1日は特に多かったです。
当日の電話は皆、ホームページや宿泊予約サイトで調べることなく、片っ端から電話をかけているような感じ。キャンセルで空いたところは、すべてホームページか宿泊予約サイトから埋まったので、今年は電話予約を1件も受けていません。4日以降は問い合わせが一気に減り、かなり差が出ました。


初日は熊本と千葉のご家族。ともに車で夜中に出発されたそうです。この日は男児3人と女児1人。“やんちゃ坊主”たちがにぎやかでした。
28日は個室に早々と女性グループの予約が2組入り、GWで唯一「ファミリーがいなかった日」。「三瓶山で出会った一人旅の女性2人が、偶然にも共にうちの宿泊者で、一人が車だったため同行してきた」という縁があり、その後も行動を共にされていました。この日は20代の2人組の女性と60代の一人旅の女性も仲良くなって、終始、一緒に楽しんでいました。
29日は夕食を宿で取られた人が少なく、宿泊者同士の交流も少なめで、23時には皆、寝静まっていました。夜よりも朝のほうがコミュニティスペースに集まっていた感じです。
30日はファミリー同士の子どもの年代が近かったのと、20代の女性2人が子どもたちの遊び相手になって、夜も朝も「かるた大会」。チェックインが遅かった1人を除く総勢11人で夕食会となったのもあり、宿泊者同士の親密度が高かったです。ファミリーが寝てからは女性ドミの4人で盛り上がっていました。
1日は、2人組の50代女性と一人旅の30代女性が、偶然にも「同じ職場の上司と部下」。全く別々の予約で、しかも2人組はキャンセルで空いたところに入った状態。若干、気まずかったようで、一人旅の女性は18時ごろに来られたのですが、外食&風呂などに出掛け、23時になってから戻られました。この日は韓国の女優さん、宮城からハーレーで来た40代女性、札幌から一人旅の30代女性と、個性豊かで面白い人が多く、各々とゆっくり話せなかったのが残念です。
2日は岐阜と新潟の中学生の女子2人が仲良くなり、長野から来た女性がめっちゃ個性的でした。宿での夕食は、この1人だけ。
3日は15時半過ぎに女性ドミが一人キャンセルになり、さすがに入らないだろうと思っていたところ、18時になって当日予約。その40代女性と20代の女性が仲良くなり、目的地が同じだったため、翌日は「二人旅」に出掛けました。23時近くに到着した20代前半の女子3人組が、見た目のおしゃれなイメージとは違って意外にも濃い旅を重ねており、アラフォー旅人さんと意気投合して、深夜1時ごろまで話し込んでいました。
4日はファミリーの6歳女子と、「鬼太郎大好き」な30代の一人旅、前日から連泊のアラフォー旅人さんを中心に、全体的に「鬼太郎ファン」の度合いが濃く、メッセージカードが一気に6枚も増加。しかも、半端なく上手です。翌朝は久々に「鬼太郎アニメの鑑賞会」でした。

5日はファミリー2組で食事会。金沢からのご家族の8歳の長女がすごく人懐っこく「馴染んだ」という点ではGWで一番でした。もう一家族は4歳と1歳の男児で、2家族一緒に銭湯へ出掛けるなど、家族同士の交流という点では、最も仲良くなった感じです。
最終6日は、隠岐から戻った40代女性1人だけ。日曜日や連休末日の夜は飛行機代が高く「うちにとまって朝イチの飛行機で帰った方が値段が安い」という理由でご宿泊いただくケースが時々あります。GW最後の食事を宿で取り、銭湯に出掛けて戻ってから早々に休まれ、始発便でご出発されました。


宿泊者同士の相性や雰囲気は悪くなかったと思いますが、27日~5日は毎日、子どもも含めて最低9人以上いましたので、女性ドミも含めていくつかの輪に分かれた日もありました。
3月末まで宿泊予約サイトから販売しなかったので最初は大半が公式ホームページからの予約で、ある程度はコンセプトが伝わっていたのですが、キャンセルで空いたところは宿泊予約サイトから入ることが多く、個室に関しては後から入った予約の人ほど、ほかの宿泊者と交流がない感じでした。
30日と4日は特に盛り上がって仲良くなった人が多く、雰囲気の良さは逐一。28日と3日は「二手に分かれた感じ」でしたが、それぞれの結束は強くなった感じ。29日と1日は個性的な人が多かったけれど、旅人同士の繋がりはあまりなく、もったいなかった気がします。
ご到着時刻が22時以降になったのが4組あった一方で、7時までにご出発された人も多く、28日をはじめ数組「全く顔を合わさなかった人」もいて、少し残念でした。


夜に「妖怪ショップゲゲゲ」へ手づくり体験に出掛けられたのは、28日の女子2人組とご家族が3組。20代の女性と「母親のみ+子ども」で来られるご家族の関心度が高いです。


昨年のお盆、一人旅の女性の“夕食難民”が続出したので、今回は毎日、夕食会を行いました。
2日と最終日は1人だけでしたが、概ね5~10人が参加、最も多い日は11人での夕食となりました。昨年のお盆は、車で来られた家族は予約されたか外食で、一人旅のほうが宿内で済ませる感じでしたが、今年は予約自体も取りにくかったため、宿内での夕食はファミリーのほうが多くなりました。
繁忙期に毎日、食材の買い出しと調理を行うのは大変でしたが、実際、外食に向かわれた人がいろいろ困ったので、安価で楽しんでいただくことはできたとは思います。


何しろ人出が多すぎて、特に飲食店に関しては、いろいろな話が挙がってきました。
海鮮丼の店へ「開店前に行ったのに1時間並んだ」というのが2組。「食べ歩き系」の「品切れ」も続出。自分も3日と5日、ご宿泊のご家族らと一緒に境港駅前の「大漁丸」へ行きましたが、ともに開店前から行列ができていて、3日は「席の案内を巡っての言い争い」が起きていましたし、正午の時点で「品切れ」のネタもありました。
また、海鮮丼を食べに行ったご家族が、日中のメニューと夜間メニューとの取り違いが原因で店のご主人とけんかになり「まちの印象を悪くして」帰られることになったのは残念です。


宿内では、子どもがおねしょしたくらいで大きなトラブルはありませんでしたが、課題としては、やはり駐車場。近隣にお願いして確保していましたが、車で来られる人が想定以上に多く、3日に限っては一人旅の女性も2人が車で、計5台。しかも多くが「翌日4日に観光」で、4日の宿泊者に影響を及ぼしました。
ご宿泊されるご家族は概ね「半日観光」となりますが、宿泊日当日に早く来られるケースと、夕方か夜に着いて翌日観光されるケースがあり、重なってしまうことは否めません。思えば昨年の8月14日と15日にも同じ現象が起きていますので、利用ルールを見直しています。


あとは、全体的に早くから予約される人が多かったため、キャンセルも例年より多め。また「予定を立てる前に宿を押さえていく」という感じから「2泊→1泊への変更」が個室で2組、ドミトリーで1人。ドミトリーは3泊で予約していた人と2泊で予約していた人が、4月中旬になってから全日程キャンセルされたのもあって、少し振り回されました(そのため逆に「本当は連泊したかった人」が1泊しかできなかったケースが2件あったのは残念です)。


このあと暫く、予約もまばらです。
そもそも7日以降「まちを歩いている観光客」が非常に少なく、GWの振り替えで休業にする店も多く、特に8日は、かなり閉まっていました。観光客はファミリー層が中心となり、普段でも「週末型」が進んでいるので、夏休みまでは、まちとしても厳しい状態が続くでしょう。
また、GWこそ「昨年の倍近く」なりましたが、春休みの宿泊者は1割ほど減、4月の平日や、この先の予約状況も昨年以下。3~6月で総合的に見ると、微増にしかならない感じです(GW明け~7月上旬だけを見ると一昨年が一番ましで、競合などもあり閑散期は年々下がっていますので、厳しい感じです)。


「10連休」については世論もいろいろ述べられておりますが、本質的には「連休型」よりも「休暇型」の社会改革が必要ではないかと思います。サービス業など、10連休中も職務に当たっていた人たちが、閑散期に休めるとしても、せいぜい3連休くらいまでですし、観光振興においては、ただでさえ季節や曜日による差が激しいので、平準化して「細く永く」「ブームをつくらず」、「まちのファンをつくる」ような施策でなければ、本当の潤いはないかもしれません。


ご宿泊いただいた旅人さんには、過去の課題を生かして最大限に楽しんでいただけるよう努めましたが、「境港・水木しげるロードとしての満足度」としてはどうだったのかのほうが重要、それが高まらなければリピートには繋がらないので、今後の課題も明確になった気がします。