「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

「境港駅前」に思うこと③――リニューアル完成から50日――

宿のデータとしては「車・バイクで来られる人」「公共交通機関で来られる人」の割合は、以下のとおりです。
「子ども連れのご家族」=約85%が車で、そのうちの85%くらいがマイカー。
「女性の一人旅」====約92%が公共交通機関。約4%がバイク、約4%が車(マイカーが多い)。
「女性グループ」====約82%が公共交通機関。約18%が車(うちレンタカーが60%くらい)。
全体的にはこんな感じですが、それぞれに特徴があります(なお、男性は現在「車・バイク不可」なので、データは取っていません)。


ご家族は約85%が「車」で来られるのですが、「父親が含まれる場合」は「95%以上」に上ります。一方で「母親と子どもだけの場合」は「約70%が公共交通機関」で、ここにも男女の違いが明確に出ています。
7〜8月は子ども連れのご家族が31組入り、うち23組が「両親と子ども」でしたが、この中で公共交通機関で来られたのは1組だけでした(それも境港を出発後にレンタカーを利用)。
ほか8組は、「父親と子ども」が「2組とも車」だったのに対し、「母親と子ども」は「4組中3組が公共交通機関」。「祖父と孫娘」「母親・叔母・子ども2人」の組み合わせも公共交通機関でした。


一方で、女性客は30人中、公共交通機関が27人で、バイク旅が1人、マイカーが1人、レンタカーが1人。女性グループは6組すべて公共交通機関でした(ちなみに5月は「6組中3組が車」でした)。


「車」の人の水木しげるロードでの滞在時間は、概ね「2~4時間」。
ご家族は基本的に「水木しげるロード観光」が目的だからうちに泊まる感じですが、滞在状況は「子どもの関心度で変わる」という感じがします。今夏は昨年よりは長めの傾向はありましたが、全体的にほかの土地も楽しむ「移動型」ですので、「丸一日」とはなりにくいです。
一方で女性客は「美保神社などへ行くために車を使われている人」が多いので、「水木しげるロードは夜だけ」という人もいます。


「公共交通機関」の人は、ご家族、女性客とも「半日以上」が殆ど。
こちらも移動型が多いですが「境港・水木しげるロードだけを楽しむために来る人」も一定数います。また、そもそも1~2時間しか滞在しないような人は、境港に泊まりません。列車やバスでのアクセスは「終着駅」になるので、「泊まる」=「長時間滞在」となるのは必須です。


また、全般的に「土曜・繁忙期」よりも「平日」に来られる人のほうが滞在時間が長めです。


「車で来られる人が多くなり、境港駅周辺アリアを散策する人が少ない」と記してきたことについてですが、うちは宿泊者に対して、予約の時点での事前案内を強化しているのに加え、宿内で説明する際に、店舗などの案内だけでなく「鬼太郎列車をはじめ、境港駅周辺の見どころ」を力説しています。子ども連れのご家族には「往復1時間で米子空港まで鬼太郎列車に乗車する案」を提示することもあります。
「見てほしいもの」としては境港駅周辺が多いのもあり「導線」を意識した案内には拘っています。


今のところ、9月以降の予約は昨年より伸び悩んでいます。
山陽本線の全面復旧は10月ごろまでかかりそうですし、芸備線などの山間部に至っては来年以降となる区間もあり、青春18きっぷをはじめ「西日本エリアを公共交通機関で長旅」の制約が大きいのが影響している感があります。
ファミリー層も平日に取り込むのは難しいので、7月以前のように3連休や土曜日のみに偏る傾向が出るかもしれません。なので、公共交通機関で来られる女性客の増加を期待したいのですが・・・。


「公共交通機関を使った旅」に対して、「効率」「費用」「裏技」「応用」「楽しみ方」――など、さまざまな角度から検証し提案していくプランニングには、絶対の自信を持っています。常に情報収集にも努め、まさに「駆使」しています。
これによって「境港の滞在時間が予定より1~3時間延長できた人」が、たくさんいますし、翌日以降の旅、帰宅までの旅をサポートすることで「旅全体の満足度」にも繋がります。
特に一人旅の女性客には「翌日以降の旅の計画」の相談に応じることが多々あり、境港観光だけでなく「その後の旅も楽しめました」とお礼をいただくこともあります。


鬼太郎列車も境港駅前もリニューアルされたのですから、「公共交通機関を使って、ゆっくり旅を楽しんでいる人」に、もっとご利用いただき「米子から『鬼太郎列車』に乗って『境港駅前から』水木しげるロードを楽しんでいただけること」を願っています。
(終わり)

「境港駅前」に思うこと②――リニューアル完成から50日――

何度か記してきましたが「こんなに楽しい! 妖怪の町」(五十嵐佳子:著/実業之日本社:2005年刊)の冒頭にあるように「境港には、鬼太郎列車で行きたい」と思う人が増えてほしい――。
私は、切にそう願っています(この著書は、水木しげるロードの「本来の魅力」が余すことなく記されていますので、町に興味がある人は、ぜひ読んでください!)。





列車が境港駅に着くと、車窓から少しだけ水木しげるロードが見えることで気分が高まり、駅舎の“遊び心”に、ワクワク感が増長します。駅前から醸し出される「水木ワールド」が、まさに「玄関口」として魅力的で、記念館方面へと「歩」を進める“想い”が生まれます。あくまでも個人的な意見ですが、水木しげるロードの中で、境港駅前が最も好きな場所です。


10年くらい前までは「鬼太郎列車の4輌編成」も何度も行われていましたし、“妖怪たち”によるお出迎え&お見送りもありました(最近また復活させていますが、常時ではありません)。
今は夏休み中でさえ、日中は1輌の日もありました。「多少の繁忙期でも2輌で賄えてしまう」のは、非常に残念です。


私が初めて境港を訪ねたのは1998年ごろですが、米子駅から「鬼太郎列車」に乗り、のどかな田園風景が広がる境線の車窓を眺めているうちに、徐々に気分が高まるものでした。
2005年には米子駅の0番ホームが改修され「ねずみ男駅」としてオブジェが置かれたことで「玄関口」の様相が濃くなり、さらに境線の各駅に「妖怪の愛称」が付けられ看板が設置されたことで、境線に乗っている45〜50分くらいの時間が、より楽しくなりました(一時期は「ねずみ男売店」もありました)。


米子駅からのJR境線は、水木しげるロードへの序章。


それを感じて、楽しんでほしい、というのが、切なる願いです。


鬼太郎列車やJR境線の魅力をもっともっとアピールするとともに、乗車特典などがあっても良いと思います(例えば「鬼太郎列車の乗車証明書で記念館が割引になる」など)。
車で来られたとしても、「米子駅からは、片親と子どもたちだけでも列車で」「数駅だけでも乗って戻る」とかを願っています(うちの宿泊者は数組、このような楽しみ方をされましたが、それだけの滞在時間を設けていない人が多いと思うので、事前案内しなければ難しい感はあります)。
併せて、一般の観光客用の駐車場を駅周辺に整備することも急務だと感じています。これにより観光案内所への立ち寄りも増えるでしょうから、ロードの地図を入手して歩くことで全体像が把握でき「一本の道」として認識されるとも思います。


ご宿泊いただく一人旅の女性客からは「鬼太郎はそんなに知ってるわけじゃないけど、列車も駅も徹底してるから親近感がわいてくる」と、よく言われます。
それはまさに「JR境線・鬼太郎列車」に乗ることで「水木ワールド」に引き込まれるのと、「境港駅」が「玄関口」としての役割を果たしているからだと思っています。だからこそ、ブロンズ像や“小ネタ”(街灯や看板など)の写真を丁寧に撮ってくださる人が多いです。
自分も決して、アニメファンや水木先生を特別に尊敬しているというわけではありませんでした。前例のない「まちづくり」に惚れ込んだ「水木しげるロードの大ファン」なのです。だからこそ「起点」である境港駅の周辺が最も好きなのです。


はっきり言って、ご家族もそうですが「列車で来る人」のほうが「水木しげるロードでの滞在時間が長い」のは明確です。
うちにご宿泊いただく人は、車で来られるご家族であっても、僅かでも鬼太郎列車を乗りに行ったり、ブロンズ像の写真を一つひとつ撮影したり、妖怪の知識がある親子が多めではありますが、それは「事前案内」の結果でもあると思っています。


また、もともと水木しげるロードは《1》〜《3》のエリアでした。
「本町アーケード内」は、水木しげる記念館ができた2003年以降に、水木しげるロードに加わったエリアです。私は「それ以前」から「JR境線」で「境港駅前から」散策するのが常で、当時の背景に惹かれて楽しんできたのもあり。記念館の活況は別としても、やはり思い入れは境港駅に近い場所ほど濃いので、どうしても駅周辺が閑散としているのは一抹の「寂しさ」を覚えます。


そして今、「リニューアル」として来られる人よりも「アニメが始まって子どもが興味を示したため」という人が多いように感じます。宿泊されれば夜間ライトアップなども楽しまれるので結果的には同じなのですが、「今」を単体で楽しんでいる感があり、「町」の歴史や発展の経緯には踏み込めていないのは残念です。
悪い言い方になりますが「ブーム」として来られるだけでは「町」への“想い”が生まれないかもしれませんし、全体像を楽しんでいただけなくなります。


私は「リニューアル自体」は大賛成でしたし、歩きやすさ、見やすさなどは格段に「良くなった」と思っています。歴史や原点は「心」に残っていますし、ご宿泊いただいた人や縁あってめぐり会った旅人さんには、私自身の言葉で伝えていくことができます(25年かけて「今」があると伝わるような仕掛けがほしいとは思いますが)。
ただ、車で来られる人を全否定するわけではありませんが、「鬼太郎列車も楽しむ」であってほしいのと、あくまでも「境港駅前から水木しげる記念館まで」の全体像を楽しんでほしいです。その結果として、境港駅周辺に、もっともっと人が集まるようであってほしいというのが、正直な気持ちです(あとは“想い”の部分ですが、今は触れないでおきます)。
(③につづく)

「境港駅前」に思うこと①――リニューアル完成から50日――

1年以上かけて大掛かりな改修を行った水木しげるロード。
7月14日の完成式から、間もなく50日がたちます。
完成直後に、アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」で境港を舞台にした話が放映され、すぐ夏休みに突入したのもあって、完成以降は夜も散策する人がたくさん見られました。8月20日ごろから少しずつ減り始め、また「休日集中」の様相に戻りつつありますが、以前と比べれば「夜のにぎわい」は増していると感じます(今は近隣の人が見に来られるのも多いですが)。


宿泊者も、7~8月は昨年より延べ60人増加。うち子ども連れのご家族が18組多く、中学生以下の子どもが34人も増えました。未就学児が23人も増加したので、一人あたりの金額は過去最少を大幅に更新(約2700円弱)と厳しい現実もありますが、良い雰囲気の日が続きましたので、満足度は高いです。


ただ、そんなリニューアル後の喧騒について、一つすごく気になっていることがあり、本音を記します。


水木しげるロードは、大きく4つのエリアに分かれます。
《1》「境港駅前〜河童の泉前交差点」
《2》「河童の泉前交差点〜大正川交差点」
《3》「大正川交差点〜本町アーケード前交差点」
《4》「本町アーケード前交差点〜水木しげる記念館前(本町アーケード内)」


この各エリアごとに見た時、《3》《4》のエリアを散策する人を「100」とすると、そのうち《2》に足を運ぶ人は「80」ほどで、《1》になると「50」くらいまで減る、と感じます。


これは、ファミリーの増加で「車で訪れる人が大半で、JR境線で来る人の割合が下がっていること」に加え、以下のような傾向があるためだと思います。


「民間の駐車場が増えて分散していること」
「水木しげる記念館を目印に来るため、記念館周辺に車を止める人が多くなっていること」
「マップを入手せず全体像を把握しないまま散策する人がいること」
「スタンプラリーをしない人は、土産店が少ない境港駅方面に向かわない傾向があること」
「境港駅の側近に駐車場がないこと」


夏休み期間中、ロード全体で見ると、おそらく昨年の1・5~2倍くらいの集客はあったでしょう。
しかし、《1》のエリアに限っては、鬼太郎列車が到着する時間帯だけで、ほかは静かなものでした。「世界妖怪会議」としてブロンズ像が集められていた時のほうが、はるかににぎわっていました。
6月末に設置された「新・鬼太郎」の像も、気付かずに通り過ぎる人もいます。夜は街灯もなく、夜間ライトアップの仕掛けから“取り残された”感さえあります(ついでに、駅前に大きな「ぬりかべ」「一反木綿」の影絵が映りますが、見に来ている人は、ほかのエリアに比べて明らかに少ないです)。


リニューアル工事が始まった時、境港市の担当課による説明の中に「境港駅前を『起点』、水木しげる記念館を『終点』と見立てた導線をつくる」とあり、私自身はすごく期待していたのですが、今「リニューアル前より、差が顕著になった」というのが、正直な感想です。
(②につづく)

2年たちました(その2)

昨年の同日と比較したデータを検証してみました(8月26日現在)。


「連泊を含む延べ人数」54人増加
「ご利用者数」    71人増加
「入り込み組数」   20組増加
「稼働日数」     1日減少


「女性の一人旅」   14人増加
「女性グループ」   1組増加
「子ども連れのご家族」17組増加
「男性の一人旅」   5人減少
「男性グループ」   2組減少
「男女混合グループ」 1組減少
「ご夫婦・カップル」 4組減少


「子ども(未就学児)」 28人増加
「子ども(小中学生)」 7人増加
「大学生・社会人1年目」5人減少


「連泊・中抜け」   12人減少


「男女比」
2017年=男性29.3%:女性70.7%
2018年=男性31.7%:女性68.3%


大きな変動としては、やはりご家族の増加。特に未就学児が大きく増えました。「女性の一人旅」は、学生が微減で20代が大きく減少しているのですが、一方で40~50代が増えています。
「男女混合グループ」「ご夫婦・カップル」の減少は、宿泊予約サイトからの受け付けを停止したため。「男性の一人旅」「男性グループ」は春先に予約違反が続いたために新規予約は車・バイクを全面的に不可にしたことが要因です。
「延べ54人増加」にもかかわらず「稼働日数がマイナス1日」なのは、5・7月の利用状況の偏りが要因。5月は入り込み数が1組減ですが稼働日数は3日減、7月は10組も増えているのに稼働日数は同じと、特定の日に偏りがちでした(8月も11組増加ながら稼働日数は2日増だけ。繁忙期ながらゼロの日が4日もありました)。連泊の減少もあって“貸し切り状態”の日が昨年より少ないです。
繁忙日の効率は上がったとは言えますが、宿泊予約サイトを多用していないため、閑散期の集客は、ほかの宿に奪われているかもしれません。
とは言え、コンセプトは大切にしていきたいですし、実際、客層は格段に良くなっています。ご家族同士のコミュニティも、いい雰囲気を築ける日が多くなりました。年齢が高めの大人のみのグループやご夫婦は、うちのコミュニティには合わない傾向もあるので、そこは「雰囲気重視」でいくしかありません。


人数的には増加しているものの「連泊・中抜け」が減少しているのは痛手。地域別に見た時に、大阪・兵庫・広島が大きく増加している一方で、東京・神奈川が大幅減。全体的に関西・中国地方が増えていて「近県から1泊」という感じになっています。


男性の一人旅やグループが減っているにもかかわらず男女比では男性が少し多くなっているのは、ご家族の増加によるもの。しかも「小学生男児」が大幅に増えていて、昨年はご家族も男性4:女性6くらいの比率だったのが、今年はほぼ同数というのもあります。


曜日別では、火曜日は7月の時点で昨年1年間の入り込み数を超えており、既に昨年より「18人も増加」。昨年は最少人数でしたが、今年は4番目です。日曜と木曜も、既に昨年より2人増。
一方で金曜は昨年の半数以下、月曜も6割程度です。金曜は、女性の一人旅は3番目に多いのですが、ご家族が最少で、男性がゼロ。ご家族は、昨年は土曜に集中し、火曜が極端に少なかったのですが、今年は3連休の中日(日曜)が好調だったのとお盆の分散化で、土曜と日曜がほぼ同数。意外にも繁忙期以外もご利用があった火曜が3番目と健闘しています。
男性のご利用は金・土・日・月に偏りがちですが(昨年春以降は土曜は基本的に不可)、金曜は昨年9人入ったのが、今年はゼロ。「金曜はバイクの人が多く(男性は全体にバイクか車でしたが)、その多くが『水木しげるロードの観光以外が目的』」でしたので、バイク不可にしたこと、水木しげるロードの観光目的を強調したことがあるでしょう。もともと水木しげるロードの観光客としても男性は非常に少なく、コアなファン層は仲間内で固まるのでうちには来ないですし、「旅人として魅力を感じる人」イコール「ゲストハウスの利用者層」とも言えない感じです。
なお、木曜に関しては昨年2月16日以降、丸1年半も男性のみでのご利用がありません。


曜日別の傾向は男女の違いが大きく、女性は「一人旅」「グループ」ともに土曜日が最多、木曜日が2番目に多いです。女性の一人旅は割と満遍なくご利用があり拮抗していますが、女性グループはなぜか土曜と木曜に集中。昨年もその傾向が強く、同じ「水木の日」でも、水曜は昨年も今年も最少(今年は唯一ゼロで、丸1年ほど入っていません)なのに木曜はともに2番目に多いという、不思議な結果が出ています。
男性も水曜には入っているので、「水曜に女性グループが入らないこと」と「木曜に男性が入らないこと」は、理由がよく分からない現象です。


いろいろ解析してみると面白いものですが、トータル的にはまだ全体目標の8割がやっと。特に閑散期の対策は急務です。
ただ、そこはやはり「境港・水木しげるロードの魅力を発信できるか」が鍵。「観光地型」には拘りたいですし、「ゲストハウス未経験者が安心して寛げる空間づくり」と「子ども連れのご家族同士が交流できる雰囲気」には重点を置いていきたいので、「相性」を考えると販売方法には悩まされます。
宿泊予約サイトは多用せず、窓口を広げずに、コンセプトだけ比較対象になるように宣伝できれば、と思うのですが・・・、結局ば「伝えることの難しさ」は否めません。


この後は新学期も始まってファミリー層は期待できず、豪雨被害を受けた山陽や山間部の鉄道復旧までは女子旅も減少しそうですが、地道に、堅実に「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しみたい人」に満足していただけるよう努めていきます。

2年たちました(その1)

8月26日――、無事、オープン2周年を迎えました。


前日25日は、昨年12月に水木しげるロードでお会いして案内した女性が、友人とともに遊びに来てくださり、ご宿泊していただきました。
前回は「水木しげるロードを楽しむためだけの一人旅」で、偶然お会いしてご案内できたことで、自分も楽しい時間を過ごせました。その後も写真を送るなど連絡を取り続けてきた結果、約9か月ぶりの再会に繋がり、2周年を一緒に祝えたことに感謝です。


少し時間がずれていたら叶わなかった“縁”。
すごく、大事です。
“想い”の詰まった人と会えるチャンスを、掴み取っていけるよう、少しでも多く「町を楽しんでいる人」を感じて、もっともっと楽しんでいただけるよう努めていくことで、小さな繋がりから地道に輪を広げていければと思っています。


今年1~6月は上がったり下がったりを繰り返し、上半期は「前年より延べ人数で2人減」と苦しみましたが、アニメとリニューアルの効果で7~8月に子ども連れのご家族のご利用が激増し、おかげさまで連泊を含めた延べ人数は、昨年より54人増えています。特に8月は4日~22日の19日間も途切れずに宿泊者が入り、中でも11日~16日は毎日2組以上、子ども連れのご家族にご利用いただきました。
家族同士の交流が良い感じになった日も多く、自分が思い描く空間づくりは、ある程度、形になってきました。
昨年と比較したデータを(その2)で投稿する予定ですが、「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」というコミュニティにおいては、女性客(特に一人旅か少人数グループ)と子ども連れのご家族が最も「相性」が良いので、今夏の傾向のまま総数を伸ばしていければ、と思います。


とは言え、現在は「ブーム」と呼べる現象の中での集客(特にファミリー層)。
自分としては「細く永く」先を見据えて「本質的に町を楽しんでいただくこと」に努めていかなければならないと思っています。まず「町」として「また来たい」と思っていただくか、それを第一に考えた行動を大切にしたいです。
「今」を存分に楽しんでいただきつつも、町の発展とともに失われがちになっている「まちづくりの『原点』や故・水木先生の“想い”」を忘れず、そのうえで現状とうまく融合させ、純粋に“遊び心”を追い求めて「特性」を伸ばしていければと思います。


現実的には、水木しげるロード内での派閥や同業者などとの関係性で、図らずも悲しく、虚しくなる出来事が多く「生活基盤」としては、いろいろ思うことがあります。「商業」的な考えで移住したわけでも今の宿を始めたわけでもないので、正直に言って「住みづらい」です。
なので自分としては「観光客の気分」で日々を過ごし、楽しみたいと思っています。そうでなければ、ご宿泊の旅人さんらと心を交わし合うこともできませんし、自分は「町を楽しんでくださる『観光客』が好き」だから、この町にいます。
それしか、ありません。


3年目も何とか乗り切っていけるよう精進しますので、よろしくお願いいたします。