「旅の宿家」鳥取境港❝縁❞ ブログ(^^♪

とにかく「旅」が好きな自由人。
「旅そのものと境港・水木しげるロードを楽しむ」に拘った「旅の宿家」(ゲストハウス様式)を、2016年8月26日にオープンしました。
https://guesthouse-en.jimdo.com/
女性客とファミリー主体の”遊び心”いっぱいの寛ぎの空間です!
米子や大山、松江、美保関、隠岐などへの起点としても生かせる「妖怪と魚の町」を楽しんでください!

賢い切符の買い方を

12月後半から先週まで、大人の宿泊者は30~50代が殆でしたが、今週は「初ゲストハウス」の20代前半女子一人旅が2人続きました。


月曜日は愛知県西三河からの大学生。
「47都道府県全部へ一人旅したい!」という目標を持っていて、今回は「鳥取県縦断3泊4日」。「公共交通機関を駆使して、安く効率よく楽しむ」という、自身の“想い”をしっかり持った、独自性の強い「一人旅」を楽しまれていました。


水曜と木曜は愛媛からの一人旅女子。「初一人旅」で「初ゲストハウス」で「連泊」でした。
丸2日、水木しげるロード周辺に絞って、ゆっくり観光。温泉街の旅館で働いていたそうで宿泊業界に詳しく、かなり調べ込んでくださっていたので、非常にうれしく思いました。おっとり系でおとなしいけれど、芯はしっかりしている感じ。初ゲストハウスとは思えないほど寛いでいただきました。


そのようなお二人でしたが、ともに「切符の購入」や「プランニング」という点では、旅の経験・知識の不足を露呈していました。


愛知の大学生は「100キロ以上乗車すれば、経路上で途中下車できる」というJR乗車券のルールを認識しておらず、「下車ごとに切符を購入」しており、境港までの往路も少し割高になっていました。
帰途のプランニングの話になったところ、「境港→米子→由良→(余裕があれば倉吉か松崎で下車)→鳥取→姫路(下車するかも)→愛知県某所」というルートで、途中、鳥取市に1泊して帰られるということでした。


すべて「経路上で途中下車」で「2日間での移動」のため、境港駅で「直通切符」の購入を提言。
計算したところ、「下車ごとに切符を購入する場合」よりも「直通切符」のほうが500円ほど安くなりました。さらに「乗車後に、ふらっと降りて外に出ることも可能」なので、計画に幅を持たせることもでき、計画をガチガチに決める必要もありません(今回で言えば、倉吉と松崎は「天候と時間次第」の“オプション”)。


購入時に経路の説明がいるため、ある程度は鉄道旅に慣れていないと難しいとは言えますが、「安く、効率よく」楽しむ工夫として、乗車券のルールと買い方を覚えると良いと思います。
併せて「100キロ以上の移動で途中下車が多い場合」は、特に“地方への旅”だと、ICカード利用よりも切符を購入したほうが得になります(ただし、首都圏は途中下車ができないなど、都市部は一概には言えなくなります)。


また、今回「スーパーはくと」の利用を「鳥取―姫路」にしました。費用をわずかでも抑えるのなら少し手前の「上郡まで」にする手もありますが、特に見どころも店などもない駅で下車することになり、乗り継ぎも含めて時間的なロスは増えます。それなら、少しだけ値段が上がりますが、姫路まで乗車して食事や休憩(&プチ観光)を取るほうが、その後の快速列車への乗り継ぎも含めて、効率は上がります。
このあたり「時間」「費用」「観光目的」などから何を優先するかで決められる場合もありますので、それぞれの「旅」を尊重して応用を利かせた「プランニング」に努め、少しでも「旅そのもの」を楽しんでいただけるよう協力できればと思います。


愛媛からの一人旅の女性は、岡山駅での乗り換えが間に合わず、ご到着が予定よりも1時間遅れました。「乗り換え時間が4分しかなかった」うえに、岡山までの列車が1~2分程度遅れ、他社線でしたので乗り継ぎ対応もなかったようです(JR四国と西日本)。
岡山駅のように発着点が多い駅だと、ある程度は旅慣れ・鉄道慣れしていないと、定刻通りでも4分程度での乗り換えは焦ります。JR各社が乗り継ぎを意識してダイヤ編成しているわけではないですし、時間的な余裕は必要。特に他社線への乗り継ぎの場合などは、列車の遅れなどが生じた際に対応しないこともあるので、要注意です。


こういった「乗り継ぎの失敗」は、「時刻表検索」「乗り換え案内」のアプリで調べるために起こっています。あくまでも「列車の運行時刻」であり「標準的な乗り換え」で、「慣れていないと難しい乗り継ぎ」であっても「時間的に可能であれば表示される」ためです。
例えば「待ち時間が3分」の場合、最初の列車が「2分遅れ」だと、一気に乗り換えが厳しくなります。これが同じ会社線同士だと待機することもあるのですが、他社線の場合は、車掌などに伝えないと対応していただけないこともあります。


「乗り換え時間が何分あるか」は、愛知の大学生も詳しくは見ていませんでした。「アプリで表示されれば乗り継げる」と思ってしまうのは致し方ないかもしれませんが、よく見ておかないと「落とし穴」に嵌ってしまいます。
このあたりは「紙」の「時刻表」を「読む」ことができれば、回避できるものです。表の見方を覚えてしまえば難しいものではないので、愛知の大学生にはポケットサイズの山陰本線の時刻表を渡し、米子~由良~鳥取で利用する列車はご自身で判断するよう伝えました。


繰り返しますが、それぞれの「旅」を尊重して「プランニング」に努め、少しでも「旅そのもの」を楽しんでいただけるよう協力するのは「旅宿」としての務めだと思っています。
泊まっていただいている間だけでなく、「予約の時点から帰途まで」に協力し、満足度が高まるよう尽力することを、うちの宿の特徴として生かしていければと思いますので、予約の際、事前相談などを遠慮なく寄せていただければ幸いです。